優しい嘘 ページ1
「……でも！」
「私は、オーロラあるから大丈夫なの」
Aは手を開いてオーロラの光を出してみせた。
「これをつけてると、誰の攻撃も私に届かないの。もちろん、炎や煙もよ」
真実に若干の嘘を混ぜる。
さすが元演劇部である。ゾムにはばれていないようだった。
「私の事を最初に助けると、カトレアさんは絶対に助からない。でもカトレアさんを最初に助けると、二人とも助かるの」
ゾムの手を取った。
「私は大丈夫だから、カトレアさんを最初にお願い！
私、この力で身を守りながらゾムが帰ってくるの待ってるから」
「本当に？」
「試しに殴ってみる？ 結構な勢いで跳ね返すから、痛いじゃすまないかもよ？」
ゾムはしばらく考えていたが、やがてゆっくりと頷いた。
「わかった。ほなカトレアだけ連れ出したら、すぐに助けに戻ってくるわ」
「うん。待ってるね！」
ゾムはAからカトレアを大事そうに受け取ると背負った。そして、ロープを伝い、軽々と上がっていく。
その背中が見えなくなるまで見送って、Aは壁に寄りかかった。
「ははっ。かっこつけちゃったなぁ……」
後悔はなかった。けれど、恐怖はあった。
ゾムが間に合うのかと聞かれれば、おそらく間に合わないだろう。
他に助けも期待できなかった。誰かが来てくれたとしても、こんなところに閉じ込められているだなんて誰も思わない。
諦めてるのかと言われればそうではないが、何もできないのが現状だった。
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クレア - くまのさん» 作者じゃなくて申し訳ないのですが、この作品の1で、ある漫画を参考にしています。と書いてありますよ。 (2022年4月13日 6時) (
レス) id: 1f4afa25ed (このIDを非表示/違反報告)
くまの(プロフ) - 誤解でしたら申し訳ありません。こちらの小説とまったく同じストーリーの漫画を見つけたのですが出版日がこちらの夢小説よりも早く出されていたもので、こちらの夢小説はその作品を似せたものだと思った次第です。返答いただけましたら幸いです。 (2021年9月8日 5時) (レス) id: 6fb980f406 (このIDを非表示/違反報告)
Rukia(ゆっくりゆる) - あっあっあっカトレアさん凄い好き……生きてて良かった…… ﾎｯ､ﾎｯ､ﾎﾟﾑﾌﾟﾘ。 (2021年7月28日 21時) (レス) id: 477239a98f (このIDを非表示/違反報告)
ぺん - 前編からこの作品を見さして貰ってました！！シアンさんの作品凄く好きです！最近更新されてなく寂しく思いましてコメントさせて頂きました！これからも応援しています！更新頑張ってください！！！(変な所があったりしたらすみません) (2021年4月13日 9時) (レス) id: a4d83f9693 (このIDを非表示/違反報告)
シアン - なコさん» わ！！！コメントありがとございます！更新頑張るので今後とも宜しくお願い致します。 (2021年2月28日 10時) (レス) id: 97848770c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シアン | 作成日時：2021年2月27日 19時
