蛸くんとウツボちゃん(8) ページ9
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「それと１つ訂正を。僕は彼女に好意を寄せてはいません。ですので、僕が今回のことを彼女に告げ口するようなことはありませんのでご安心ください」
そう言って笑えば、強張っていた顔が和らぐ。ああ、なんて可哀想な頭をしているんだろう。彼女に告げ口はしない、それに嘘はない。でも、これで
「ただ、
「は………？」
「彼ら、って……ま、まさか」
「随分楽しそうなお話をしていましたね」
「オレらに隠れてコソコソ陰口？覚悟できてんの？」
「り、リーチ兄弟！？」
教室の扉から顔を出した双子に、目の前のヤツらはいよいよ身体を震わせた。涙を流し、恐怖から歯を鳴らすやつまで。なんて哀れで滑稽なんだろう。２人がずっと教室の外で話を聞いていただなんて知りもしないで、ぺらぺら彼らの大事な姉を罵倒していたのだ。
横目に見た２人は随分機嫌が悪いようだ。彼女がブラコンだと知っていたくせに、彼らがシスコンだということは知らなかったのだろうか。どっちにしろ、僕には関係ない話だ。「先に帰りますよ」と一声かけてようやく教室を後にする。
「彼女も、彼らを想うならもう少し行動を改めるべきだと思いますけどね」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
「となりのクラスのデブ人魚が急に激やせして彼女が出来たんだってー」
「代わりに、彼自慢のテノールがひどいしゃがれ声になったそうです」
「へえ、そう」
「別のクラスのボサボサのクセ毛悩んでいた人魚もサラサラで綺麗な金髪になったとか」
「代わりに、早く泳ぐための大きな尾びれが無くなった」
「ふぅん、なるほど」
「ねえ、アズール。全部君の仕業なんでしょう？」
あれからまた少し時が経ち、ついに僕はユニーク魔法を完成させた。一時も忘れたことのなかった僕をバカにしてきたヤツらを観察し、弱みや悩みを握り、それと引き換えに力を奪ってみせた。それに気付いたのはジェイドとフロイド、そしてーーーー。
『さっすがタコちゃん〜〜！』
何故かあの時から人が変わったAだった。
何がきっかけで、原因で、そうなったかは分からない。でも彼女は、僕のことをフロイドのように"タコちゃん"と呼び、笑いかける。
そうだ、彼女だって、掌を返したうちの１人じゃあないか。
ーーーー僕を馬鹿にしたヤツらを、今度は僕が跪かせてやるんだ
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結月(プロフ) - まじで、すごすぎん、塩さんのファンになってしまった！！！！続き楽しみすぎて夜しかねれません(？)続き待ってます繰り返し見ても飽きない！！！！凄い (2月13日 11時) (
レス) @page25 id: 261332fd8c (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - わー、続き気になる、、いつか更新されることを祈って、、！ (7月22日 22時) (レス) @page25 id: 8e85720291 (このIDを非表示/違反報告)
うさ - 面白く何回も読ませていただいております！更新楽しみです！ (2022年12月10日 19時) (レス) @page25 id: acedfd8679 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀恋歌(プロフ) - 何度も繰り返し読ませていただきました！！面白、面白？ではないですけど、本当に夢主ちゃんがタコちゃんのことを好きなんだって気持ちが伝わりました！！もしよろしければ続きが読みたいです。更新のこと、考えてみてください。 (2021年7月14日 12時) (レス) id: 7cd883aad7 (このIDを非表示/違反報告)
寝巻き - 塩さん» 更新されてる！！！ゆっくりで全然大丈夫なので、完結まで読ませて貰えたら嬉しいです…！本当に好きなんですよ！この作品！！ (2020年10月23日 1時) (レス) id: d9b4af21ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩 | 作成日時：2020年6月10日 13時
