す「小さな来客」 ページ47
蜂須賀との和解から数日後
広間へ向かいAは皆と朝餉を共にした。
――――台所
「Aちゃん、食器洗い手伝ってくれてありがとう」
「ふふっ」
Aがふわっと笑う
「もう、また僕のこと笑って」
「みっちゃんに『Aちゃん』ってよばれるとねぇ。なんだかこそばゆいんだよ」
「僕はAちゃんに『みっちゃん』って呼ばれるの、すごくうれしいんだけど？」
「何なんだこの２人…」
と、若干２人の世界に入りつつあるAと燭台切に呆れているのは大倶利伽羅。
実は、彼は燭台切がAに心を開いたときから監視しており、Aに疑いの余地が何ことを確信し、接触を図ったのであった。
―――――数日前
「邪魔するぞ」
「あらあら、初めてのお客さんだね。」
物静かな彼は、Aの正面に正座した。
「待ってて、今お茶を用意するか…「いや、気を遣わなくていい」
「あんたのこと、光忠が変わってからずっと見ていたんだ。あんたは人間離れした身体と寛大さを持ち合わせているようだな。
その…疑って悪かった。」
頭を深く下げる大倶利伽羅に、Aは手を差し出す。
「ありがとう。その気持ちが私は嬉しいよ。君は大倶利伽羅だよね。私は一条A。よろしく頼むよ。」
頭をあげ、彼は視線を合わせる。
差し出された手を握り、微笑む。
「あぁ。」
―――――
「Aは仕事が速すぎるな。」
「歌仙君がいたら、きっとすごく喜んでいるよね」
何気ない会話は、小さな来客によって途切れた。
「あ、あのっ！！」
３人が振り返ると、そこには薬研と２人の男子が少々怯えたように立っていた。
「ほら蛍丸、この人は大丈夫だろう？言ってみな」
薬研が蛍丸と呼ぶ少年はAに近づく。
「あ、新しい、主さん…俺の、俺の大切なひとが…早く会いたいよ…」
涙を瞳いっぱいに溜め、Aを見上げる
Aはすぐに目線を合わせるようと姿勢を低くした。
「君は、蛍丸？」
「う、うん…」
「勇気を出して、私のところに来てくれてありがとう。君の大切なひとは明石国行と愛染国俊かな？
」
Aが知っていることに驚くと同時に、優しくささやかれた大切なふたりの名前が耳に残る。
そして糸が切れたように泣き出した。
「大丈夫、大丈夫。必ずまた会えるよ。まずは彼らを見つけないとね。」
蛍丸を抱きしめていると、影からもう一人の来客が近づいた。
ラッキーカラー
あずきいろ
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詩苑(プロフ) - 面白いとかの感想の前にセリフカラーで読みにくい。 (6月25日 0時) (
レス) @page7 id: c3d5b8047c (このIDを非表示/違反報告)
小枝(プロフ) - よっしーさん» ご愛読ありがとうございます！何度も読み返す程気に入ってくださったのですね…嬉しい限りです！不定期更新ではありますがよろしくお願いします！ (2023年1月27日 5時) (レス) id: bef153b913 (このIDを非表示/違反報告)
よっしー(プロフ) - はじめまして！とても面白く何回も読んでしまいました！更新楽しみにしてます！ (2023年1月22日 23時) (レス) id: c700d17df9 (このIDを非表示/違反報告)
小枝(プロフ) - アリス・キーリングさん» ご愛読ありがとうございます！カラーについては以前より苦心しておりました。カラーにも黒字にも長所がございますので、読者の皆様が読みやすい作品となりますよう、精進してまいります。 (2022年11月24日 2時) (レス) id: bef153b913 (このIDを非表示/違反報告)
アリス・キーリング(プロフ) - レス失礼致します。とても面白くすぐに読み切ってしまいました。一点カラーでのセリフを辞めていただけると助かります。ピンクや薄い青、薄紫など白い背景のためどうしても見にくくなっています。できればで良いのですが黒字で書いていただけませんでしょうか? (2022年11月16日 22時) (レス) @page33 id: 8740f5ba7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小枝 | 作成日時：2022年7月18日 17時
