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「じゃあ、そのせいでお前は変わってしまったのか」
「・・・そうかもね」
場所を移そう。そういえば浅野は素直についてきた。
日当たりのいい中庭に腰を下ろす。外で授業をしているクラスの叫び声。
至って普通の中学校は独りの独裁者の指導により普通が奪われた。
「だがAは辛そうに見える。本当にE組は居心地が良かったのか」
「・・・さあね。でも白昼夢を見せてくれた」
「辛いならA組に居ればいいじゃないか」
「そうだね。A組の方が居やすいかもしれない。他者をほめるだけプライドは高くて自分本位な人間ばっかりだし」
「喧嘩売っているのか？」
浅野の本気でイラついた表情が面白くて笑えば彼もまた、懐かしむように表情を柔らかくし、口角を少し上げた。
「あさの、勉強のことを一旦置いて考えて」
「？ああ」
「E組ってね意外と凄い人の集まりなんだよ」
美術の才能が爆発的だったり、料理がうまかったり、好きなことには一直線だったり、電子機器の扱いがうまかったり、ゲームが得意だったり嫌なことははっきり嫌って言える人だったり。
凄い人って沢山いるんだ
浅野は、嫌々ながらも思うところがあるのか本当に微かに頷いた
それにおれは苦笑いをする
「勉強に必要ないけど、むしろ勉強の邪魔をしてしまう特技だけど彼らはそれを一直線に好いている」
それが羨ましかった。自分の武器を持っている。
完璧を極めすぎたおれにはいったいどれが武器になるのか分からない。
「完璧がAの武器じゃないか。でもそれはE組で発揮するのはもったいない」
「・・・浅野はさ。おれのことカッコいいと思う？」
「？ああ」
当然のように言う浅野が少しおかしかった。そういうのを聞かれたら普通は恥ずかしそうに言葉詰まっていう物だろうに
「じゃあ、頭いいと思う？」
「勿論だ。良いライバルだって思っている・・・なぜそういうことを聞く？話が見えないが」
「芸術の才能はある？」
「ああ。運動もできるしな」
「おれの家金持ちだよね？」
「世界規模でな」
「ねえ浅野。おれってば完璧？」
「完璧だ」
浅野との違い
浅野と俺との違い
おれの母はとてつもなく美人だった。社長令嬢で幼いころから厳しい教育を受け有名大学を卒業し父の家へ嫁いだ。
おれの父はありえないくらいの美形だった。こっちも幼いころからの厳しい教育。世界に相応しいようにと育てられた。
その二人から生まれたのがおれ
「でもそれは作られた完璧だよ浅野」
二人の間に少しの愛さえなかった
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篠鷺(プロフ) - ヒビキさん» 読んでいただき感謝です！亜麻色ですか！先ほど調べてきたんですが確かにそんな色合いで....というよりもモロに理想でした！教えて頂き感謝します。亜麻色亜麻色...良い色でした (2018年3月20日 20時) (
レス) id: 6dfb7746bb (このIDを非表示/違反報告)
ヒビキ(プロフ) - 遅まきながらこの作品を見つて読ませていただきましたが、めっちゃ面白いです！あと主人公の髪色が何色っていうんでしょうって言ってた件ですがあれ亜麻色(あまいろ)だと思います。厳密に言うともっと違う色なのかも知れませんが、私が見た感じでは多分亜麻色だと… (2018年3月20日 18時) (レス) id: b814e0d67a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠鷺 | 作成日時：2018年3月11日 11時
