# day8 ページ10
…それで今に至るというわけで
「万葉さん少し!少しでいいんですお話しさせてくださいぃい!!」
万葉「っ、…!」
しばらく3人で追いかけっこをしているとしびれを切らしたのか万葉さんが急に立ち止まる。
「やっと捕まってくれる気になっ…て!?」
捕まえようと万葉さんに手を伸ばしたその時。
万葉さんは近くの空いていた窓に足を掛けて外に飛び出した…って嘘でしょ!?
ここって3階だったよね??ここから飛び出すなんて死ななくても大怪我は避けられないんじゃ…!?
「万葉さん!」
彼の飛び出した窓から下を覗き込んだ…すると
一瞬風が吹いたような気がして、何事もなかったようにふわっと地面に降り立っている万葉さんがいた。何故!?
考えている間にも下に降りた彼に距離を離されていってしまう。
ダメだ、階段で降りたんじゃ追いつかない…!
でも今ここで追うのも諦めたくないし
…それなら、残された道は一つしかない
「っ…せーのっ!!」
私は掛け声と一緒に窓に脚を掛けて空中へ飛び出した。
平蔵「は…馬鹿なの!?危ない、A!」
後ろから平蔵が大声で叫んでいるけれど、今は気にしてる場合じゃない!
あれ?でもそういえば私って着地どうすればいいのかわからないな…
……。
なんで何も考えずに降りたんだ私の馬鹿!?うわああぁ泣
あっ…終わったなこれ
私、死ぬんだ…
グッバイ私の人生
諦めて目を瞑って地面にぶつかるのを待つ
そして私は思い切り頭を打って死…
……んでない?
それになんだか足がついてないけど包まれるような感じがする気が
万葉「A殿、大丈夫でござるか!?」
おっと何故か至近距離でイケボが聞こえてくる…
恐る恐る目を開けると心配そうに私の顔を覗き込む万葉さん
というかこの体制ってまさかお姫様抱っこというやつでは…?
万葉「すまない、咄嗟に抱き止めた故許してほしい…今降ろすでござる。怪我はないでござるか?」
「っはい、大丈夫です…」
万葉さんは私のことをそっと降ろしてくれる。
私はこんなにも酷いことをしたのに優しくしてくれるんだ
あれ、というか今って話すチャンスなのでは?
それならまた逃げられる前に早く言わないと…!
「万葉さん!」
私が急に大声を出したので彼は目を見開いた。
「その節は…本当に申し訳ありませんでした!!」
そして私がその場で土下座をしたのは言うまでもない。
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み(プロフ) - ずはさん» 確かにあんな大胆な発言された後に双子とお勉強会ってちょっと浮気してる感あるかも…?笑 (5月9日 7時) (レス) id: e81bbd860b (このIDを非表示/違反報告)
ずは - 空蛍に勉強おしえてもらえるのすごい羨ましいしすごい良いけど、放浪者にあんなこといわれたら断ってしまいそうな自分がいる… (5月6日 1時) (レス) @page45 id: 93d9269e65 (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - あさん» 楽しい時間をお届けできているようで幸いです、更新も頑張ります!thanks!! (5月4日 19時) (レス) id: e81bbd860b (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - ずはさん» ヒャ…こういうの結構私の主観に基づいて書いてるのでそう思っていただけてとても嬉しい…ありがとうございます…🫶 (5月4日 19時) (レス) id: e81bbd860b (このIDを非表示/違反報告)
あ - まじで面白い!次の投稿待ってます! (5月4日 16時) (レス) @page44 id: c592e3767f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:み | 作成日時:2024年2月22日 0時