# day30 ページ34
ウェンティ「本は持った?」
「大丈夫だよ。…ウェンティこそ、体調はどう?」
ウェンティ「あー…、良い、とはいえないかな」
私の質問にウェンティは乾いた笑いをこぼす。
今は放課後
私達は教室を出て図書室に向かおうとしていた。
目的はもちろん、例の本を図書室に置きに行くため
…だけど、ウェンティが少しダウン気味なんだよね
2人で歩きだしながら、私はお昼のことを思い出していた──
────────────
行秋さんと話していると、自販機に行っていた4人が帰ってきた。
帰ってきたんだけど…
『…黄金の石珀ソーダ……??』
なんか変な飲み物渡されたんだが
空『あ、ごめん渡し間違えた。Aのはこっち』
そう言われて今度こそ差し出されたのは普通のりんごジュース
『え、うん…買ってきてくれてありがとう…?』
え、さっき渡されたのは何??
重雲『あぁ…それはぼくが買ったんだ』
『重雲さんが?』
一番こういうの買わなさそうなのに…?
重雲『わざとじゃなかったんだが…間違えて買ってしまって』
『あ…なるほど』
というか石珀ってあの石珀だよね?これ本当に美味しいの…?
重雲『…その、A。もし興味があるなら、この飲み物貰ってくれないか?』
え、なぜ
私に要らない飲み物飲ませようとしてます?
…いや、少し気になるし飲んでみようかな…
『わかった貰うよ』
まぁ、飲んでも死にはしないよね…
重雲『!すまない、恩にきる』
そうして重雲さんは缶を渡してきた
渡されたそれを見て私は生唾を飲む。
深呼吸して…私は思いっきり缶を開けて中身を口に流し込んだ
『……』
『…あれ。美味しい?かも』
少し変な味はする気がするけど意外と飲めなくもないな…
ウェンティ『本当?ボクにも飲ませてよ!』
するとウェンティが近寄ってきて、ちょいちょいと缶をつついてきた。
『気になるの?はい、どーぞ』
ウェンティ『ありがとう!少しもらうね』
そして彼は缶の中身を飲んだ…
───────────
ウェンティ「ボク、君が味音痴なんて知らなかったんだけど」
「あのソーダそんなにまずかったかな」
ウェンティ「あんなの飲み物じゃないよ…」
そんな事を話していると、図書室の前に着く
扉を開けると、部屋の窓際で光を浴びながら本を読んでいた少年がこちらを向いた。
行秋「…!A、ウェンティさん。待っていたよ」
出会った時とは違う、柔らかな笑顔で
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み(プロフ) - ずはさん» 確かにあんな大胆な発言された後に双子とお勉強会ってちょっと浮気してる感あるかも…?笑 (5月9日 7時) (レス) id: e81bbd860b (このIDを非表示/違反報告)
ずは - 空蛍に勉強おしえてもらえるのすごい羨ましいしすごい良いけど、放浪者にあんなこといわれたら断ってしまいそうな自分がいる… (5月6日 1時) (レス) @page45 id: 93d9269e65 (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - あさん» 楽しい時間をお届けできているようで幸いです、更新も頑張ります!thanks!! (5月4日 19時) (レス) id: e81bbd860b (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - ずはさん» ヒャ…こういうの結構私の主観に基づいて書いてるのでそう思っていただけてとても嬉しい…ありがとうございます…🫶 (5月4日 19時) (レス) id: e81bbd860b (このIDを非表示/違反報告)
あ - まじで面白い!次の投稿待ってます! (5月4日 16時) (レス) @page44 id: c592e3767f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:み | 作成日時:2024年2月22日 0時