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「…しまった」

良い感じの雰囲気になり、そのまま解散したため、ドラコはAをダンスに誘うのをすっかり忘れていた。

「(…まあ、明日で良いか)」

彼女は僕が好きなんだから、彼女は僕の誘いを待っているに違いない。
そんな優越感に浸りながら、ドラコはそのまま眠りについた。




───翌日。


「A!」

庭園に向かえば、そこにはもうAがいた。

彼女はいつも、ドラコが来たのを見てから席をずらす。しかし、今日は珍しく、彼女の右側は既に空けられていた。

ドラコは昨夜と同様に隣には座らず、Aの前に片ひざをつき、手を差し伸べた。


「僕と、踊っていただけませんか」

「…!誘うのが、遅いわよ」

Aは微笑み、ドラコの手を取る…

───と、思われた。


「ごめんなさい。私、他の人と行くのよ」

「…は、」


庭園の入り口から、1人の男が入ってきた。
彼は、ドラコを見下し、Aの隣へと座った。彼の手が、Aの腰に回される。

「私、ハリーと踊るの」

…それは、ドラコの最大のライバル、生き残った男の子ハリー・ポッターだった。
Aとハリーは見つめあい、頬を赤く染めて微笑む。


「彼ったら、勇敢で、友達思いで、なんて素敵なのかしら。貴方とは、大違いね」

私、ハリーのことが好きになっちゃった、と彼女は小悪魔のような笑みを浮かべて言った。


まさか、嘘、だろう?昨日は僕が好きだって言ってくれたじゃないか。あれは嘘だったっていうのか?僕と君が一緒に過ごした11年間は、たったの2、3日の出会いで塗りつぶされてしまうというのか…?

ドラコの頬を汗が流れる。

ハリーとAは、両膝をついて2人を見上げるドラコを可笑しそうに笑った。その笑い声が、ドラコの脳に木霊する。


2人はドラコに見せつけるかのようにして顔を近づけた。

…ああ、待ってくれよ。僕はまだ、Aの唇にキスなんてしたことがないのに。


2人の距離が、あと3センチ、2センチ、1センチ…───

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Alice(プロフ) - ダンスの誘い方やばすぎです!!もう深海さんの書き方好きすぎます!命がいくつあっても足りません(*´ཫ`*)このふたり永遠に幸せになれ! (2023年3月1日 13時) (レス) id: fa4665eb65 (このIDを非表示/違反報告)
ありもぎ - ヤバいです!私の心臓がもたないぐらいドッキドッキしてました!最高です!この作品に出会えて本当に良かったです! (2022年3月28日 21時) (レス) @page42 id: 2f0ff669f2 (このIDを非表示/違反報告)
エマ - 読む手がとまらなかったです、、感動しました。深海さんが描くドラコの姿が本当に大好きです。 (2022年3月25日 18時) (レス) @page47 id: 6cc22acf6a (このIDを非表示/違反報告)
たにぴこ - 深海さんの書くマルフォイとの作品がこの作品に限らず大好きです。少し頼りないマルフォイと上品で芯のある主人公が大好物過ぎて最高です!!応援してます! (2022年3月6日 17時) (レス) @page1 id: eef41b04d0 (このIDを非表示/違反報告)
u(プロフ) - 夢主とマルフォイの立ち位置が決まっていた理由までしっかりしていてもう本当に素晴らしいです…泣 (2021年2月23日 22時) (レス) id: 01ce421b84 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:深海 | 作成日時:2020年11月12日 1時

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