死神に恋をしました (ページ4)

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第1話ページ4

貴女side

｢歌い手、ですか？｣

｢そ、歌い手。その資料に乗っている通り死期が近いんだよね｣

｢…まだ半年ありますよね、あれ？｣

｢だってどうせ暇でしょ？どうせ｣

｢暇じゃないですよ！こっちだって書類とかゲームとか色々とあるんですよ！｣

｢それにほら、最近悪魔の行動も目立って来てるしさぁ｣

｢ぐっ…でも結構人間界に死神いるから別に半年も私が行く必要は｢和菓子｣……え？｣

｢人間界に行ったら和菓子、食べ放題だよ？｣

｢うぐっ…そ、そんなものに釣られるわけ｣

｢…そういえば、抹茶もたくさんあるような｣

｢行かせていただきます(即答)｣←

｢うん、それじゃあ頑張って｣ﾆｺｯ

｢あ…｣

バタンっ

｢マジかよ和菓子と抹茶に釣られたあああ！！｣

ブツブツ呟きながら歩いている私を見ては部下達は頭を下げるものの引いた目で見てくる←

ここは死神協会本部最上階、さっきまでボスの部屋にいた

そして和菓子と抹茶に釣られた←

くっ…あの二つを人質に取るとか無理に決まってんだろ！？

｢はぁ…｣

｢そんな溜息付いてたら幸せ逃げますよ｣

｢朔夜ぁ(泣)｣

｢うわっ、泣かないでくださいよ｣

溜息ばかり付いている私に声をかけてくれたのはボスの秘書、朔夜(ｻｸﾔ)だった

結構ボスの所へは遊びに行っているので必然的に話す回数も増え、意外と仲がよかったりする

｢にしても、上手く丸め込まれましたね｣

｢ホントだよ、まぁ暫くは人間界で遊んでくる｣

｢悪魔もいますけどね｣

｢戦闘になったら願ったり叶ったりだよ｣

｢相変わらず戦闘がお好きのようで｣

そうなんです、実は私戦うの好きなんですよ

まぁ所属している場所が場所なだけあるんだけどね

勿論部下達が死ぬのは嫌だけど

あの後朔夜と別れ、自室に戻って必要なものを入れていく

｢資料、スマホ、着替え…｣

ぽいぽいとリュックに入れていく

なのにまだまだ余裕があるリュックさん←

何故かって？

なぜならこれは死神特性、いくら詰め込んでもいっぱいにならないリュックだからだ！←ネーミングセンスの無さ

どうやら実験班のみんなが作ってくれたらしい

｢よっこらしょ｣

リュックと鎌、腰に短剣を2本刺して大広間に向かう

｢さて、和菓子と抹茶よ！待っていてくれ今行くからなあああ！！｣←

と叫びながら人間界へ続くゲートを潜る

そんな上司の姿をまるで変人を見るかのような目で部下達は見ていたとかなんとか