【文スト】月下の桜は今日も微笑む

33枚目 ページ35

はい、大きく息を吸ってーっ！皆でせーの、
『首領ーーーーっ！！遊びに来たよーーー！！』


嫌がらせである。守備範囲外の女の子に云われても普通は嬉しくないからね。


「おや、驚いたよ。桜ちゃんか、久し振りだねぇ」
『驚いたって本当か？幼女趣味が…』
「声に出ているよ、流石に傷つくなぁ」


内心で云っていた心算だったのに声に出ていたとは…いけないいけない。


『ねぇ、首領。部屋の前の部下、変えた方が良いよ。一寸威圧かけたら直ぐに怯んだから』
「君は恐いからね、部下が怯んでしまうのも仕方の無い事だよ」


仕方が無いで済ませられる問題では無いけどな。


『首領がそれで良いんだったら構わないけれど…って私、またマフィア面してる！』
「マフィア面って…君を辞めさせた覚えは無いがねぇ」


『え？でも私、これ以上闇を作ってもなぁ…』


ここでエリスちゃんがマフィアに誘ってくれたら考えたかもしれない。


「マフィアに戻って来る気は無いかな？今なら幹部にでも…」
『……幹部、ねぇ』


マフィア幹部だなんて、嫌な思い出しか残っていない。


『あ。そういえば…中也は？』
ここに来る途中で見なかったし、部屋で書類仕事でもしているのかな？


「嗚呼、彼なら小競り合いの鎮圧にあたっているよ。半年前くらいから…だったかな？」
『え…？何云ってるんです、首領。私この間倉庫街で中也に…』


え？いや、だって……え？(困惑)


「桜君。きっと其れは幻だ。良いね？」
『……はい』


「決して作者が半年間の鎮圧の事を忘れていた訳ではない。良いね？」
『……はい』


こんな事でマフィアの首領が威圧をかけて黙らせて良いのだろうか。
大丈夫か、ポートマフィア。

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