【文スト】月下の桜は今日も微笑む

26枚目 ページ28

なんと驚くべきことか！事件現場に来ちゃったっぽい桜です！
「ほらほら、立ち入り禁止なんだから！」
『おい』


威圧的に云えば直ぐに黙った。


なんだ、軍警もチョロいもんだな。
「おい、どうしたんだ？」


あ、おっさんが来た。


『ども、バリバリお邪魔してます！』
「？あ、桜さん！此処で何をしているんですか」


『おぉ、敦君。また会ったね』
「なんだ、探偵の知り合いか？」
「探偵じゃなくて、名探偵！」


そういえばそうでしたな。

『何かお困りの様だったから助けてあげようかと、ね。でも乱歩さんが居るならいいか』


「でも僕はまだ依頼を受けていないんだよ」
『え？プライドが邪魔して依頼出来ないとか？』
「桜さんそれは云ったら駄目ですよ！」


むぐぐ。あれは何だろう？
『彼処って何やってるの？』
「川の中に何か手がかりが無いか捜索しているんです」


と其処で。人だ、網に人がかかっているぞ！！という声が。
『へぇ、川に人が…ね』


意味が在りそうに云ったが深い意味はない。


だってどうせこの川だったら私の捜していた彼だろう。最初から解ってるよ。
「やァ、敦君。それに…桜も？こんなところで何しているんだい？」


まさか、逢引？なんて発言をして頭の中がお花畑みたいだったから殴った。


『あ、これで私の初期の目的達成じゃない？』
「何が目的だったんです？」


決まっているだろう。


『太宰さんを見つけて殴ること』
「非道い！」


…と、茶番は此処までだよね。
一応此処は事件現場なんだし。…解決のお手伝いしようかな。

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