【wrwrd】哀れな黒豹と主役達2 (ページ21)

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番外編深緑と。ページ21

youside

お昼の3時の時間だ。

私は、毎日この時間に、行くところがある。

大きな部屋の前に着く。

扉は、威圧感があるが、中へ入ってみると、紅茶や、お菓子がたくさん置いてある。

全然、知らない人だったら想像もつかないだろう。

そしてその中にはこちらに背を向けて、紅茶を飲んでいる人がいる。

『マンちゃん。』

すると、くるりとこちらを向いて、女子の顔負けの笑顔を向けてくる。

それから、私は向かいの席に座る。

前もこんな時があった。

それは、A国と我々国の外交の時だ。

私は、元々外交官だったので、必然的に会わざるを得ない状況だった。

その時の目付きは、今とは違い背筋が凍るような、自分の全てが見透かされているような気分になった。

でも、今はそんな目付きではなく、優しくて何もかも包み込んでしまいそうだ。

「Aちゃん今日も可愛いめぅ。」

そう言ってマンちゃんは私の頭を撫でてくれる。

始めは、めぅという口癖に少々戸惑ったが、もう今では慣れたもんだ。

「今日はAちゃんの好きなマカロンを用意しためぅ。」

そう言って目の前に並ぶのはたくさんのマカロン。

やばい。甘いものは、最強だ。

くそっ、勝てるわけない。

とうとう私は欲望に負けてしまった。

でも、美味しいから仕方ないか。

マンちゃんも同じような感じだし。

何故だか、マンちゃんとこうやってお菓子を食べていると、落ち着く。

嗚呼、前の私はもういない。

変わってしまった。けれど、これでいい。

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osside

俺の目の前には、可愛らしくマカロンを頬張っているAちゃんが。

外交の時にあった、背筋がピンとして凛々しい感じもなく。

始めてこの国に来た時の、勇ましく哀れな感じもない。

ただ単に、可愛らしい女の子である。

Aちゃんは、変わった。

良い方へ。

そうそう。

そのまま、俺らに良いように毒されて行け。

君は、俺らだけの、最高傑作なんだから。

なーんてね。

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注意⚠本物のマンちゃんはこんなんではありません。そこら辺の勘違いがないようにお願いします。