番外編 橙と。 ページ13
youside
はい、皆さんどーもAです。
今から、チーノを驚かせたいと思います。
まあ、驚かすと言っても、階段の踊り場の所で壁からワッってするだけなんですけどね。
チーノは潜入部隊なので、今グルッぺンに作戦を聞きに行っている。
総統室から、下の階へ降りる階段はここしかないので、必然的にここを通ることになる。
作戦は完璧！
そう思い、息を潜めていると、
チーノが出てきた気配がした。
いよいよだ。
そう思い意気込んでいると、
「Aさーん、居る事知ってますよぉー？」
マジかよ。
『マジかぁ』
正直、めっちゃ悔しい。
「だって、Aさんがめっちゃ俺の予定をトントンに聞いてたの俺知ってましたからねw」
『嘘だぁ。』
「ほんとです。それでも元外交官ですかぁー？」
『うるっさい！』
「うおっ！怒った。はいはい、甘いもん食べに行きましょー」
だから、憎めない。
『うん』
と、しょぼくれながら言うと、爆笑されてしまった。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
cnside
グルッぺンから、潜入の指示を受けて、部屋から出る。
俺はこの階段の下にAが居ることを知っている。
だって、トントンに俺の予定をめっちゃ聞いて、それから、チーノ驚かせるって言ってたの聞いてしまったからなぁ。
バレバレっすよォ。
俺にバレたAは、めっちゃ悔しそうだった。
そんな顔も可愛いと思ってしまう。
甘いもん食べに行こと言うと、あっさり乗ってきた。
ラッキー。
Aといるといつも楽しい。
ただ単に、イタズラを考えるのが楽しいとかではなくて、普通に喋って遊んでふざけあっていることが。
Aも楽しんでいるかなぁ。
あ、俺らしくない。
まあ、Aの時間の中に俺が少しでも入ればなぁ、なんて考えてしまう俺はバカなんだろうか。
Aが小さい頃になかったものを俺が今少しだけでも埋めれていたらええなぁ。
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作者名：黒猫 | 作成日時：2020年4月25日 16時
