新ポメグラ・ガール３

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「…チョコ、」



去年のこの時期は、…薮くんに渡したくて

他のメンバーにもカモフラージュのように作っていた。


正直料理とか苦手だし、誰もいないバレンタインはこの上なくめんどくさい。



でも、今年は逆チョコを貰ってしまって。

バレンタインまであと二日。しかもその日に撮影が入ってる。


これは作れという神からのお告げなのでしょうか。




「…仕方ない。」


くまちゃんのところに行こう。

(くまちゃんは親友の子です。)



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くま「今年は？薮くんじゃないでしょうね？」

「違います。未練タラタラすぎでしょそれ。」

くま「じゃあ誰？」

「槇原くん。昨日チョコ貰っちゃって。」

くま「あ〜〜渡されちゃったかあ。」




渡されちゃったのですよ、

そう返事をしながらキッチンの戸棚を開けて

ボールやら何やらを取り出した。



くま「でもさいい子だよね？タメだし、話とかあうじゃない？」

「…それがさ、あの子すごい若くて。パンケーキ食べたいって何？こないだ控え室でそれやってて。」

くま「なんかいるよね。あー、槇原くん…ほら。」




くまちゃんが慣れた様子で携帯を操作し

見せてきた画面には、「インスタグラム」のアカウント。槇原くんのだ。

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