episode.89 ページ39
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目黒side
打ち合わせ中、突然隣からガタッと立ち上がる音と共に、覇気のない声が聞こえてきた。
驚いて資料から目を離すと、壁伝いにフラフラと部屋を出ていく阿部ちゃんの姿があった。
「めめ、！！」
突然のことにその場から動けずにいると、向かいに座るラウに名前を呼ばれて我に返った。
「ちょっと様子見てきます、ラウ行くぞ！」
明らかにいつもと違うことは確かで、俺は阿部ちゃんの荷物からポーチを取り出して、ラウを連れて部屋を飛び出した。
みんな、なんでめめとラウ？そう思っているんだろうけど、説明は後にさせて。
だって、こういうときちゃんと助けてあげられるように勉強したんだから。
ここから1番近いお手洗いに駆け込むと、ひとつ閉じられた個室から、苦しそうに咳込む声が聞こえた。
慌てて扉を叩きそうになるのをぐっと堪えて外で待っていると、しばらくして今にも倒れてしまいそうなフラフラとした足取りで阿部ちゃんが出てきた。
俺たちの姿を捉える余裕も無いのか、そのまま隅の方でズルズルとしゃがみ込んでしまった。
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阿部side
まともに働かない頭の中でも、打ち合わせに戻らなきゃ、具合悪いって言わなきゃ、病院行くって言わなきゃ、いろんなことを考えているのに、身体は言うことを聞いてくれない。
やばいなぁ、どうしよう。
段々と混乱してくる頭に、頭上から俺を呼ぶ声が聞こえた。
「「 阿部ちゃん！！」」
「ん、めめ、、らう、も？」
目「もう大丈夫だよ。阿部ちゃん、今なにがしんどい？」
「きもちわるい、あたまいたい、ふらふらする、、」
目「ん、おっけ。だと、高いほうか、結構しんどそうだね。血糖測ってもいい？勝手にこれ持ってきちゃってごめんね。ちょっと指借りるよ。」
「、え、めめ、？」
当たり前のように穿刺針をセットしてアル綿を取り出すめめ。
でも俺は、一度もめめに細かく教えたことなんてない。
近くで見ていた事はあったかもしれないけど、なんで。
なんて、ボーッとする頭のくせにそんなことを考える。
ラ「わ、HIか…あっちで横になって休も？」
横から顔を出したラウールは苦い顔をしている。
HIっていうのは、俺が使っている測定器で測ることのできる限度を超えてしまったとても高い数値だということ。
ラウールまで、いつの間にこんなに詳しくなったの。
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ストロベリー - 3早く読みたいです 頑張れ〜 (2023年4月2日 21時) (
レス) id: 78d64c6e31 (このIDを非表示/違反報告)
円周率 - いつも楽しく読まさせていただいています。3のほうも読みたいと思っているのですがパスワードを教えてもらうことは可能でしょうか？ (2023年3月8日 6時) (レス) id: 6ee190949a (このIDを非表示/違反報告)
みどり - 続き気になるので、楽しみに待ってます (2022年11月26日 1時) (レス) @page45 id: 1e919caffa (このIDを非表示/違反報告)
くろ(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます。ちゃんと他のメンバーに支えられながらライブできるといいですね、、、 (2022年7月25日 1時) (レス) @page38 id: 436e54c814 (このIDを非表示/違反報告)
あお - このお話大好きです！更新待ってます、頑張ってください！ (2021年10月13日 15時) (レス) id: b9c7362213 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しぃ | 作成日時：2021年5月23日 22時
