お買い物 ページ6
結局その日は、銃兎の宣言通り一時まで布団の中だった。
彼はどうか知らないが、私は三度寝ぐらいはした気がする。
そして、
「ん、この帽子の方が可愛い。こっちにしよ。」
「さっき見てた麦わら帽は?どーすんだ。」
「あれも良かったけど、よくよく考えれば今12月だしね。止めとく。」
今朝の詫びにと、彼にショッピングに連れていって貰っていた。
最近オープンしたばかりのショッピングモールなのもあり、真新しいクリーム色のゆかには、ぼんやりと私のスカートが映った。
銃兎が自ら荷物持ちを名乗り出てくれた為、遠慮なく店々を回っては買い物をしている。
家の古くなった服や帽子を処分してきたから、沢山買って丁度良いくらいだろう。
「こっちのジーンズよりは、こっちの方が……」
「ほい。」
加えて言うなら、購入品が多くなるのは、彼がかごにぽいぽい投げ入れてくるからだ。
更に、にっくき事に銃兎はセンスが良かった。
「何このかわいいワンピ……!!」
「そういう奴のが好きだろ。」
「ん。でもシンプルなジーンズも欲しいからまだ漁る。」
「じゃあ、此も入れとけ。」
此で、彼がかごに放り込んだ衣類は10着を越えた。
彼が入れたジーンズは細身で、程好く傷んだ加工が格好良い。
「次、靴屋行くぞ。」
「ん、有り難う。」
自分の欲しいものを買いたくて、色々回っていたけれど。
その日の後半は彼に連れ回されて、色々好みのものを買った。
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作者名:秋霖時雨 | 作成日時:2018年12月10日 18時