阻止して ページ6
その日の放課後、ショッピの提案で二人は中庭に待ち合わせた。イベントはアイザックが転入してきたその日の放課後、中庭で行われるとわかっていたからだ。
しかし、我々学園の中庭は広い。なので、二人は南側と北側に手分けして見張ることにしたのである。
アイリが来ようものなら来次第追い返す予定になっている。
Aは中庭の南側で木陰に身を隠した。
怯まずにちゃんと追い返さないとね！
しかし、いくら待ってもアイリは来なかった。
それから三十分、Aは木陰に隠れたままただ無為に時間を過ごした。
ショッピの方でイベントが起こったのかな？
目をこらしてみても、ただでさえ広い上に木々に視界を遮られ彼がいる方までは見えない。持ち場を離れるわけにも行かないのでAはただただそこでじっとその時を待った。
いい加減、遅いよね。ショッピの方に行ってみよ。
しびれを切らし、立ち上がろうとしたその時だった。中庭の南側の入り口からアイザックとゾムが現れる。
Aは慌ててしゃがみ込んだ。
え！？でもまだアイリが来てないのに……
ゲームではアイリが放課後木陰で本を読んでいるときにアイザックとゾムが現れる。Aは辺りを見渡したが、どこにもアイリの姿は見当たらなかった。
そうこうしているうちに二人は言い争いを始めてしまう。
「なぁ、ゾム戻って来いよ！」
「俺は戻る気はないんや」
……これってやばくない？
口元を押さえる。
今出口に向かえば、確実に二人に見つかってしまうだろう。それは避けなくてはならない。
これって、もしかしてアイリと同じ状況なんじゃ？
木陰に隠れる人間は変わっているが、状況的にはそっくりそのままである。
二人の舌戦は続く。Aは更に身を小さくさせた。
私はアイリじゃないし！ 大丈夫よね！？
そう何度も自分に言い聞かせた。
「もう知らないからな」
没交渉に終わり、アイザックは踵を返して中庭から出ていく。とりあえず、二人同時に見つかってしまう危機からは脱したらしかった。
肩の力を抜けば、汗がどっと噴き出てくる。
確かゲームではこのあと、隠れていたアイリをゾムが見つけて木陰をのぞき込み、妖しく笑うのだ。
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シアン - (∂ω＜)-★さん» 惚れたなんていってくれて嬉しいですっ（はぁと）応援ありがとうございます！更新がんばりますね。 (2021年2月20日 14時) (
レス) id: 1247c6a30c (このIDを非表示/違反報告)
(∂ω＜)-★ - え。惚れた。良ければ俺とお話しませんか?ﾊｧﾄ(痛い)これからも頑張ってくださいっす！応援してやす！^ω^ (2021年2月19日 23時) (レス) id: 783e49e84a (このIDを非表示/違反報告)
シアン - 夕凪さん» コメントありがとうございます！ついにいってしまいましたね笑笑 今後の展開に是非ご期待下さい！ (2021年2月14日 10時) (レス) id: 1247c6a30c (このIDを非表示/違反報告)
夕凪 - ((＾ω＾≡＾ω＜ｷﾞｬｱｱｱｱｱｱｱついに、ついに！syo君が好きって言っちゃったよ!? (2021年2月14日 7時) (レス) id: a0f47df358 (このIDを非表示/違反報告)
シアン - 紅鴇@端末垢さん» いえいえ、いつもお褒めの言葉とともにコメントしてくださっていてとても嬉しいです。よかったらこれからもみてくださると嬉しいです！いつも本当にありがとうございます！ (2021年2月13日 20時) (レス) id: 1247c6a30c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シアン | 作成日時：2021年2月4日 23時
