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蠢く影 ページ33

夜着姿のままカツラをかぶり、Aは物陰に身を潜ませた。

 視線の先には四つほどのうごめく影があった。

彼らは皆一様に黒い装束に体を包んでおり、その顔は黒い布で覆われていて見ることができなかった。

「やめてくださ、んんっ!」

 影の中心で誰かが叫ぶ声がした。しかしその声もすぐにぐぐもったものに変わってしまう。きっと布か何かで口を塞がれたのだ。

うごめく影の隙間から悲鳴を上げた人物が見えた。

Aは口元を覆う。


もしかして、アイリじゃ……!?


アイリは男たちに誘拐されかけていた。口元を押さえられ、麻袋に詰め込まれようとしている。

それは、まさしくゾムルートの一場面だった。

そのルートは潰れたはずじゃ……!?


アイリがゾム秘密を知ったことがきっかけで、彼は組織と完全に縁を切る決断をし、そのせいでアイリは組織に身を拐かされる。ゾムに対する報復のためだ。

しかし、彼女はその決定的な場面を見なかったはずである。

 見たのは……

わたし、Aだ。


何がどうなったかまではわからないが、アイリの役割をAがしたことによって、この誘拐イベントが起こったというのは十分に考えられた。


つまり、ゾムが組織を抜ける決断をするようなことをしてしまったのだ。そして、なぜかそれがアイリのせいになった。こう考えれば、つじつまが合う。


そんなことを考えている間にも、アイリは麻袋に詰め込まれていく。

どうしよう。……とりあえず、ショッピを呼ぼうかな?


 ショッピは一人で突っ走るなと、毎回口を酸っぱくさせながらAに言い聞かせていた。

ここで彼女が一人で出て行こうものなら、きっと後で大目玉が待っている。

でも……


「きゃっ!」

アイリが転ける。彼女は必死に抵抗をしていた。

「待ちなさいな!」

Aは声を張り上げる。
 黒い影のような男たちとアイリがAの方を向く。

こんなの見過ごせるわけ無いでしょ!!


 Aは五人に近づいた。そして、顔を上げる。

 男たちは明らかに動揺していた。

それに、このままアイリが連れ去られたら、否応なしに犯人はAということになって、私は殺されるだろうし。


 

身代わり代行→←順調にはいかない



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シアン - (∂ω<)-★さん» 惚れたなんていってくれて嬉しいですっ(はぁと)応援ありがとうございます!更新がんばりますね。 (2021年2月20日 14時) (レス) id: 1247c6a30c (このIDを非表示/違反報告)
(∂ω<)-★ - え。惚れた。良ければ俺とお話しませんか?ハァト(痛い)これからも頑張ってくださいっす!応援してやす!^ω^ (2021年2月19日 23時) (レス) id: 783e49e84a (このIDを非表示/違反報告)
シアン - 夕凪さん» コメントありがとうございます!ついにいってしまいましたね笑笑 今後の展開に是非ご期待下さい! (2021年2月14日 10時) (レス) id: 1247c6a30c (このIDを非表示/違反報告)
夕凪 - ((^ω^≡^ω<ギャアアアアアアアついに、ついに!syo君が好きって言っちゃったよ!? (2021年2月14日 7時) (レス) id: a0f47df358 (このIDを非表示/違反報告)
シアン - 紅鴇@端末垢さん» いえいえ、いつもお褒めの言葉とともにコメントしてくださっていてとても嬉しいです。よかったらこれからもみてくださると嬉しいです!いつも本当にありがとうございます! (2021年2月13日 20時) (レス) id: 1247c6a30c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シアン | 作成日時:2021年2月4日 23時

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