嫌な想像 ページ21
「とりあえず、義姉さんの部屋に行くしかないな」
ショッピは手早く机の上を片付けて立ち上がった。
その表情は冷静に見えたが、額にはじわりと汗が浮き上がっていた。
A基本的に真面目な人間だ。
何もないのに無断で授業を休むだなんて、考えにくい。
何かほかに重要なことがあったか、授業に出られない事情が出来たか。考えるならばそののどちらかしかなかった。
『祟り』だったらどうするつもりや……
Aはその存在を軽く受け止めていたが、話を聞いたときから、ショッピは警戒をしていた。
もし、『祟り』にAが襲われたのだとしたら……そう考え始めたら、握った白い手のひらに爪が食いむ。
「今日は体調が悪くて休んでいるだけかも知れへんし……」
安心させるために、何度も自分にそういい聞かす。
こういうときほど焦ってはいけないのに、嫌な想像ばかりが頭を駆け巡った。
ゲームの中の義姉さんは胸にナイフが刺さった状態で発見されたり、川で浮いてたり、山で首を吊っていたりするんやって……
すべて今の姉の姿で脳内再現された。
嫌な想像に呼吸も荒くなる。
廊下を曲がり、建物を出ようとしたところでで、ショッピは思わぬ人物と遭遇した、
「ショッピくん。そこに居たんか！」
「トントンさん……」
Aのことで精一杯なショッピはついつい唸るような声を出してしまう。
トントンはショッピのそんな態度に一瞬だけ目を眇めたが、瞬き一つで元の柔和な表情に戻った。
ショッピはトントンの脇を通って寮に急ごうとする。
「ちょ、ちょっとまってや」
トントンは去って行こうとするギルバートを、腕を掴むことで止めた。彼は手をはねのける。
「すみません。今、急いでるんっすよ！」
こんな風に乱暴な物言いや態度を、今まで彼に取ることはなかった。
しかし、今の彼にそんな余裕はなかった。
トントン気分を害した風もなく、一つため息をついただけだった。
「ショッピ君がそんな感情的だとは知らなかったわ」
「そうっすか。俺は元々こういう男ですよ。失礼します」
「だから、ちょっと待て！」
「そこをどいてください！」
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シアン - (∂ω＜)-★さん» 惚れたなんていってくれて嬉しいですっ（はぁと）応援ありがとうございます！更新がんばりますね。 (2021年2月20日 14時) (
レス) id: 1247c6a30c (このIDを非表示/違反報告)
(∂ω＜)-★ - え。惚れた。良ければ俺とお話しませんか?ﾊｧﾄ(痛い)これからも頑張ってくださいっす！応援してやす！^ω^ (2021年2月19日 23時) (レス) id: 783e49e84a (このIDを非表示/違反報告)
シアン - 夕凪さん» コメントありがとうございます！ついにいってしまいましたね笑笑 今後の展開に是非ご期待下さい！ (2021年2月14日 10時) (レス) id: 1247c6a30c (このIDを非表示/違反報告)
夕凪 - ((＾ω＾≡＾ω＜ｷﾞｬｱｱｱｱｱｱｱついに、ついに！syo君が好きって言っちゃったよ!? (2021年2月14日 7時) (レス) id: a0f47df358 (このIDを非表示/違反報告)
シアン - 紅鴇@端末垢さん» いえいえ、いつもお褒めの言葉とともにコメントしてくださっていてとても嬉しいです。よかったらこれからもみてくださると嬉しいです！いつも本当にありがとうございます！ (2021年2月13日 20時) (レス) id: 1247c6a30c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シアン | 作成日時：2021年2月4日 23時
