【満員御礼】オーバークロック・イリス【3L募集企画】

世界観 ページ1

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――日本に革新的な産業革命が訪れて早数年。
日本の政治の大半は自律思考型AIが行う世の中と化していた。


国家首脳であるAIを中心として、日常は完全にコンピュータから管理される毎日。

完全にヒトを再現したロボットが日本各地に設置されており、彼らの見聞きする膨大な情報はすべて国家首脳のメインコンピュータが手にしていた。


年々完成度を増していった機械には、人の感じる喜びも 人の感じる悲しみさえも搭載されていく。

技術の進化が進むにつれて、機械たちは行き過ぎた正義を振りかざすようになってしまうのだった。


自分がこの人間というものを完全に支配しているのだ、という悦 びに気づいてしまえば止まれない。

暴走してしまった｢ それら ｣を止める術はない……そう思われていた。



そんな中、ある1人の研究者によって考えられた唯一の対抗手段――それが、｢ 異能持ちの子供を造る ｣ こと。



瞳へ特殊な遺伝子を組み込むことで、使い手のDNA配列に対応した異能が後天的に発現するというものだった。

当初はマウス実験を繰り返していたものの、人間に対する実験に切り替えることを目標とした研究者たち。

一部の人間側政府はこの研究内容を支持し、国立の高等学校 ｢ 国立シュクリス学園高校 ｣ を設立した。


この高校は、100万人に1人という確率でランダムに選ばれた子供が入学する場所だ。

AIを管理する 特殊プログラマーを育成するための場所であるらしいが、その全貌は不明……というのが世間一般の認識。


しかしその正体は、異能持ちを造り 訓練させ、防衛省直属の ” 機密安全本部 ” で全国各地の暴走化AIを破壊する人材を育成するためのものだったのだ。


これは、こうして選ばれてしまった子供達の
慌ただしくも美しい 群像劇の一端である。


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