107話 ページ13
「ッ!」
鍵を取った瞬間、私はすぐ横に緊急回避をした
読み通り、アンはすぐさま素早く手を ついさっきまで私がいた所に伸ばした
横に避けた衝動で大きく横に倒れ込んだが受け身を素早くとる
「あら、避けちゃったの」
モンゴメリさんは残念そうにしたが楽しい表情にも見えた
私の胸には違和感があり、拭いきれないものだった
私は先刻、鍵を貰うためには勝つ必要があると云った
だが、モンゴメリさんはゲエムを始める前に鍵をくれたのだ
しかもそれを開始の合図として
この鍵は絶対に罠だ。さっきモンゴメリさんは大正解、と云ったのだから。本当は不正解なのに
となると本物の鍵は?____否、若しかしたら彼女自身が鍵なのかもしれない あるいは姿 形がないものか…
「ぼんやりしていると捕まっちゃうわよ!」
そう彼女が叫ぶとまた手が近づいてきた
すぐさま右手を三角巾からはずした
異能の効果か、もうほぼ怪我は治りかけなので 腕の部分だけ軽く包帯を巻いてある
そして床につけ異能を発動した
青白い光が辺りを包み、その瞬間 足が触れているのは空気のみとなった
『破戒』の破壊する力を使って宙を跳んだのだ
あの白髪_____春樹から攻撃を避ける時に使った様に
真下にアンの右腕が通過する
____が
左手は無かった
真逆、と後ろを振り返ると 私の躰を包もうとしている大きな人形の掌がそこにはあった
左手はブラックホールのようなものから突き出ていたのだ
この人形なんでもありかよ____!
「(まずい、避けきれない)」
反射的に右手を掌に突き出していた
誰がどう見てもこちらの戦況は絶望的
____だが私には一つの勝算があった
青白い光と文字列が宙を舞う
光源は勿論 私
次の瞬間、アンの左手が床に落としたクッキーの様に粉々に砕け散った
「ッな____!」
狼狽するモンゴメリさん
そう、この部屋で異能を使えるという事は異能相手にも私の能力が効くという事だ
素早く床に落ち、最高時速で扉の元へ向かった
そして三度目の異能発動
またまた青白い文字列が辺りを包む
扉が粉々に砕けると目の前には漆黒が広がっていた
そこで私の世界は暗転。
賢治君を見つけたと思ったら漆黒の中から新たな手が出てきた
あまりにも唐突だったので何も術は無かった
______ここまでか
そう思い目を閉じた
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ぺぽん(プロフ) - 迷たんてーさん» いえいえ、とても参考になりました。ありがとうございます! (2023年2月26日 6時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
迷たんてー(プロフ) - ぺぽんさん» に載せています。長文で申し訳ないです。 (2023年2月26日 1時) (レス) id: 5339bce968 (このIDを非表示/違反報告)
迷たんてー(プロフ) - ぺぽんさん» お返事遅くなりすみません。面白いと言っていただきとっても嬉しいです!そうですね、アイデアを出そうと思っても出ないものなので、ある時突然頭に降ってきます。あとは私は生粋の夢女なので、原作を見ている時に夢主はこんなことをするのかなと時折考えて、それを小説 (2023年2月26日 1時) (レス) id: 5339bce968 (このIDを非表示/違反報告)
迷たんてー(プロフ) - しがない一般人さん» お返事遅くなりすみません。ありがとうございます (2023年2月26日 0時) (レス) id: 5339bce968 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - 面白くて一気に読んでしまいました!オリジナルのお話も含まれていて飽きません。質問なのですか、どうやってオリジナルの話を考えていますか?イメージが突然降ってくるものなのでしょうか?良ければ教えてください! (2023年2月20日 3時) (レス) @page16 id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:迷たんてー | 作成日時:2019年2月22日 18時