踏み出す ページ7
「その、大丈夫か?」
キルアが去った後の会場に、クラピカの声が響く
「私は、伝わっていたと思う。Aの言葉は的確だった」
優しいな、クラピカ様。
『うん、ごめんね。ちょっと思い出すことがあって』
メンチさんが私を呼んだ理由。1つは、キルアをあのまま放っておくことが出来なかったからだと思う。クラピカとレオリオに反応しないキルアを見かねて仲間である私も呼んだ
もう1つは、
「直ちに遺体を運び、Aは会長室に来なさい。」
『ネテロさん……?』
唐突なネテロさんの指示に、瞬時に死体が外に運ばれる。
ネテロさんが手招きをしているのが見えた
『あの、どうして私呼ばれたんですか』
ネテロさんに案内された部屋に入ると、ソファに座るよう促される
「お前さんが死人を生き返らせようとしているのが見え見えだったからの」
確かに、不死鳥君の力を借りようとは思ったけど
「……ボドロ殿を生き返らせることは、事実の否定。それをしてはいけない。殺しという事実でお主を悲しませたことに、これから悩む時が彼に必ずくるからじゃ」
生きている内のカルマ。とでも言おうかの。とネテロさんが呟く
「これまでの試験でお主が人が死ぬことを嫌悪しているのは伝わってきた。例に、前の試験では二人も命の危機から救っていたからの」
スパーさんと、スナフキンのことかな
「それは、お主」
『私の父は、祖母によると、暗殺されています。その、』
「無理しなくても良い。お主は、共感性に優れている。それ故辛い思いもしただろうが。その心はどうか忘れないでほしいんじゃ」
それだけじゃ。と差し出された手は強くて、暖かくて。
微笑んだネテロさんが入口の扉を開く
「時間をとらせてすまなかった。さぁ、これから講義室にてライセンスの説明会がある。」
『講義ですか。女子大生気分を味わうことができるんですね!』
「あっと言う間に通常運転に戻ったのぉ……」
ネテロさんのお陰で私のするべき事が見えてきた。
キルアと向き合うには、私だけの気持ちを押し付けるわけにはいかない。
ゴンのサポートをしながら、彼らの絆を決して切ることがないように
『講義室に行く前にボドロさんの供養を私にさせてください。』
「勿論じゃ、ワシも後から顔を出すつもりだ。よろしく頼んだぞ」
 ̄ ̄
『南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。あれ、なんか違うような。ハッ!もしや宗教が違うんじゃ……』
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shela(プロフ) - 狐海さん» こんばんは、この不定期過ぎる更新のなか、待っていただき、そしてコメントまでいただき…本当にありがとうございます!正直、この小説を読んでくださっていた読者の皆さんが今も待ってくれているのか不安でした。とてもとても嬉しいです!感謝です!頑張りますね! (2021年12月27日 22時) (レス) @page22 id: 7563e3b788 (このIDを非表示/違反報告)
狐海(プロフ) - こんばんわ、更新お待ちしておりました…!語彙力無くなるほど嬉しかったです…勢いのあまり最初から読み返してしまいました!!大好きです! (2021年12月27日 19時) (レス) id: ce22822f8d (このIDを非表示/違反報告)
shela(プロフ) - Amaneko*さん» 暖かいお言葉、本当にありがとうございます…!女神様…!すごく嬉しくて、感動が止まりません!なかなか更新できなくて申し訳ないです…楽しんでいただけるような小説を書けるように全力で頑張りますので、これからもよろしくお願いします! (2021年4月24日 19時) (レス) id: 4707b9ae72 (このIDを非表示/違反報告)
shela(プロフ) - まるめがねさん» 返信遅くなってしまい、本当にごめんなさいっコメントありがとうございます!すごく嬉しいです〜ありがとうございます。スローペースになってしまい申し訳ないです…全力で更新頑張りますのでこれからもよろしくお願いします! (2021年4月24日 17時) (レス) id: 4707b9ae72 (このIDを非表示/違反報告)
Amaneko* - 拙い文章で日本語が可笑しくなっていたらすみません。長文失礼しました。 (2021年4月20日 18時) (レス) id: 56cf223618 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shela | 作成日時:2019年7月16日 0時