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19:私の前から消えた ページ19

目が覚めた。隣にはあるはずの温もりがなくて、私一人…この家に取り残されていた。


「まさか…ね…、あんなことになると思ってもみなかった…。」




別れようって…終わりにしよっかって言ったのは、別れたくない、終わりにしないでって言葉が聞きたかっただけなんただ…。



「私が君のことを嫌いなわけないだろう?」



好きさ…好きで好きで…大好きで愛してて愛おしくて堪らない。浮気はいつも感情や表情が出ない君が、知って分かったらどんな表情をするか…何と言うか気になったからしただけなんだ…。
最初は気付いてないのかな…?って思ったけどさ…最初から気付いてたよね…。いつか浮気止めてよって言ってくれるかな?って思った。
自分が止めたら良いのに、言ってくれるまで止めなかった。



好きすぎてすれ違ったんだ。こんなことになるなら…止めとけば良かったと心底後悔してる。バカだね…失って消えてから気付くなんて。
愛してる人なんて1人しかいないのにね。




リビングの机の上の合鍵。それは彼女がもういない、帰って来ないことを示していた。最後に作ってくれた今日の分のご飯。
朝ご飯はラップしてあり、お昼の弁当があって…夜ご飯は冷蔵庫の中にある。
何から何まで…君はバカだよ…。




感情や表情は出ないけど…ホントに嬉しい時、喜ぶ時は小さくふんわりと微笑むこと知ってるよ。ビックリすると目を見開くの知ってるよ?



だからご飯作ってるときとても嬉しそうだったよね。私が美味しいって食べると、とても喜んでたよね。仕事の書類や資料、報告書全て任せっきりにしてゴメンね。
それら出来たときにありがとうって言うと、嬉しそうだったね。褒めたらもっと喜んでたよね。



そして…初めて浮気して帰ったら…目を見開いてビックリしてたの…知ってたよ…。私でも分かってる…普段はついてない香水の香りだよね。君はそれに気付いたんだよね。
君は優しく甘くて柑橘の様な香りがするもんね。



その時点で止めておけば良かったものの…次はどんな反応するかなーって思っちゃったんだ。




バカは私…どうかしているのは君じゃなくて私なんだ。




「君は…Aはロボットでも人形でもない…。私のちゃんとした恋人だったよ…。私にはもったいないくらいの…とても良い恋人だったッ!!」




愚か者は私の方だった。

20:誰よりもきっと絶対愛してるよ→←18:貴方は私の1番好きな人愛おしい人



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人生楽しんだもん勝ち - めちゃくちゃ泣きました、こんなに泣いたのは久しぶりでした。素敵な作品をありがとうございます。 (2021年8月3日 14時) (レス) id: 0301fd6d5d (このIDを非表示/違反報告)
シュメール人 - なんか、、やばい、、、、、 (2021年5月18日 1時) (レス) id: b636df43a5 (このIDを非表示/違反報告)
- コメント失礼します。凄く感動しました。素晴らしい作品を有難うございます。 (2020年5月4日 18時) (レス) id: 43b5f5b23e (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - 占ツクみて何年も経ちますがこんなに泣いたの初めてです…最高の作品でした!!本当にありがとうございました。 (2020年5月3日 23時) (レス) id: 0ebbee04e8 (このIDを非表示/違反報告)
- 泣きすぎてやばいです!呼んでいた1時間があっという間でした!本当にありがとうございました! (2020年1月4日 2時) (レス) id: 29d08050fc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:中二半の彼女は霜月さん | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年7月6日 2時

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