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16:愛の最後が溶けた瞬間 ページ16

「太宰くんご飯はどうする?」

「食べる。」

「分かったよ。じゃあ帰りに買い物に行ってくるよ。何が食べたい?」

「君が作るなら何でも良いよ。」



太宰くんは私が作るご飯をいつも美味しいと言って食べてくれる。それが嬉しくて料理もっと上手くなろうと思った。
今日も何作ろうかなあーって考えながらスーパーを駆け回る。安いものをなるべく買う。でも、今日は奮発しても良いかなあって思っちゃう。太宰くんが褒めてくれたから。



今日は何て言ってくれるかな…それが楽しみでわくわくして、浮かれながら帰宅する。けど…玄関には見たことないピンヒール。私が知ってる限りではピンヒールを履く人なんていない。じゃあ誰?




「ねぇー治ぅー。」

「なんで来たのさ…。」

「だって…寂しかったもん。」




話し声が聞こえる…



「ちょっ…止めてよ。そろそろ彼女が帰ってくるんだけど…。」

「えー、治言ってたじゃん。あんなロボットみたいにプログラムされたような感じで、人形みたいに表情が変わらなくて感情がなくて、感情や表情が造られみたいな彼女はつまんないって…。なら、そんな彼女ほっとこうよー。
それに浮気ちっとも気にしてないんでしょー?なら、良いじゃん。」

「それは…。」




涙が溢れそうだった。やっぱり嫌だったんだって…。ドサリと荷物が落ちる音に気づいたどちらかが、リビングのドアを開ける…



「A…どうして…。あのね、A!!コレは…。」

「あれー?彼女登場ー?」




こんな時…こんな時は…。ショートして動かなくなり機能しない頭で考える。そして出たのは…




「太宰くんお客さん?いるなら言ってよー。それとも…お邪魔だった?」



アレ?違うでしょ…




「…何それ…。」

「あははっ!!ホントに浮気気にしてないんだ!!」

「ちょっと君は黙ってくんないかな。それに…勝手に上がって来たくせに…帰れ。」

「え…?」

「だから、帰れって言ってるんだ。」




そう言う太宰くんの顔はマフィアの頃の冷たくて残酷残虐冷酷な顔になっていた。



「な、何よ!!アンタみたいなロボットで人形みたいなやつがいるから!!」



と言って帰って行った。


「あの…太宰くん…。」

「もう、終わりにしよっか。」

「え…?」





壊れるのはホントに一瞬で瞬間で刹那の様に早かった。

17:君の心が消えた→←15:この愛、見捨てないで



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人生楽しんだもん勝ち - めちゃくちゃ泣きました、こんなに泣いたのは久しぶりでした。素敵な作品をありがとうございます。 (2021年8月3日 14時) (レス) id: 0301fd6d5d (このIDを非表示/違反報告)
シュメール人 - なんか、、やばい、、、、、 (2021年5月18日 1時) (レス) id: b636df43a5 (このIDを非表示/違反報告)
- コメント失礼します。凄く感動しました。素晴らしい作品を有難うございます。 (2020年5月4日 18時) (レス) id: 43b5f5b23e (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - 占ツクみて何年も経ちますがこんなに泣いたの初めてです…最高の作品でした!!本当にありがとうございました。 (2020年5月3日 23時) (レス) id: 0ebbee04e8 (このIDを非表示/違反報告)
- 泣きすぎてやばいです!呼んでいた1時間があっという間でした!本当にありがとうございました! (2020年1月4日 2時) (レス) id: 29d08050fc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:中二半の彼女は霜月さん | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年7月6日 2時

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