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34:崩れて ページ34

「私が来たのだ。容赦しないよ。」



危ない…。





当時の彼の体術は中堅以下。そんな彼に出来るのか。






「くっ…いった…。この縄さえ…。」






けど相手が中堅以下の以下相手だからか彼でも太刀打ちができた。




「全く…人の女に手を出すなんて…しかもこんな手荒な事をしてさぁ…許さないよ?」





目はあの頃の冷徹冷酷な光を通さない目をしていた。






アンタの女になったつもりないけどなぁ…。






でも、昔のことだ。







そのうち相手はビビって逃げて行った。








「遅くなったね、大丈夫かい?何もされてない?」

「遅いよ…遅いんだよバカ!!」

「悪かったね…。」

「ホントに悪いよバカ…。」








あぁ…そうか…









やっぱり彼じゃなきゃ嫌なんだ…。









ダメなんだ…。









「治…治ぅ…ぁ…うぁ…ああああああああっ!!!」









やっぱりまだ私は好きだったんだ…。









子どものように声を上げて泣く私を優しく抱きしめて落ち着かせようとする。









「もう大丈夫だよ…大丈夫…。」









治…私…貴方の事が好きみたい…。

35:時→←33:小さな



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作者名:中二半の彼女は霜月さん | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年8月3日 0時

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