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その後、共有スペースを深澤さんと周って、どこに何があるとか冷蔵庫の管理とか、色々教えてもらって。
再びリビングに戻ってきた頃、
「たっだいまー！！！」
玄関の方から、陽気な声が聞こえた。
あまりにも大きかったその声に、今の今まで寝ていた渡辺さんでさえ「…うるせぇ、」とうっすら目を開く。
「ね、ね、ね！！今玄関のところに女物の靴があったんだけどもしかして来たの！？」
ダッダッダッと廊下を走る音とともにそんな声が聞こえる。
「あ！！いた！」
深「佐久間、お前ちょっと落ち着けよ。」
リビングに興奮気味に滑り込んできて私を指差した彼が、佐久間さんらしい。
ふわふわした金髪を揺らして、私と深澤さんの元に駆けて来ると、
大きくてクリクリとした目で私の顔を覗いて、握った手をブンブン振る。
確かに深澤さんの言った通り、明るい人だ。
それも、ものすごく。
佐「君がAちゃん？俺、佐久間大介！」
『あ、よろしくお願いします、』
佐「んはは、よろしくー」
フニャリとした笑顔を浮かべていたと思えば、佐久間さんは「あ、やべ。部屋に嫁持ってかなきゃ、」と突然私の手を離して、大きな袋を抱えてダッシュで二階に上がっていった。
………え、嫁？
唖然とその様子を見ていた私に、深澤さんが小さく笑う。
深「ごめんねー、びっくりしたでしょ？」
『あの、今嫁とかなんとか、』
深「あぁ、あいつの好きなアニメのキャラクターのこと。アニメヲタクなのよ、あいつ。」
『アニメ…？あー、なるほど、』
何やら女の子の描かれた服を着ていたのは、そういうことか。
ふむふむと一人で納得していると、ポケットに入れていた私のスマホが震えた。
……電話だ。
それもお兄ちゃんから。
ディスプレイに表示された"お兄ちゃん"という文字にギュッと胸が痛くなる。
気づいたのかな、私が家を出て行ったこと。
それともあの人が言ったんだろうか。
いつもならお兄ちゃんからかかって来たら嬉しくて即出るんだけど。
…ごめん、お兄ちゃん。
今は出れないや。
深「どうしたの？」
『いや、なんでもないです。』
暗い表情をしていたのか、私の顔を覗き込む深澤さんに愛想笑いを浮かべて、私はブチリと電源を落として、スマホをポケットにしまった。
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こゆき(プロフ) - なべふかさん» コメントありがとうございます…！！そのように言っていただけて本当に嬉しいです泣 今後もよろしくお願いします！！体調、気を付けます！ (2020年7月19日 23時) (
レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
なべふか - コメント失礼します!!新しいStoryも素敵です＊こゆきさんの言葉使いと言うんですかね…他には無い表現が読んでいて楽しいです、今後も更新頑張って下さい!くれぐれも体調には気を付けて下さい^^ (2020年7月18日 17時) (レス) id: 2b33477f89 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - まみさん» ありがとうございます…！！一応なんとなくのオチは決めてるんですけど、まだ迷ってるのでどうなるか楽しみにしていただけたら嬉しいです！！大人な深澤さん、わかりました…！たくさん盛り込みますね！今後もよろしくお願いします…！ (2020年7月18日 13時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
まみ(プロフ) - このしぇあはうす楽しすぎます！！全員良すぎて1人に絞れません泣。しかし深澤担としては、からかってくる大人な深澤さんが更に見たいです！しかしツンなしょっぴーもかわいいさっくんも非常に上手いです！！流石です！！更新楽しみにしてます！ (2020年7月17日 22時) (レス) id: 5ad6cf8e80 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - (名前)ひなさん» コメント嬉しいです…！！私もちょっと悪な感じな翔太くんが好きなもんで笑 ありがとうございます、楽しんでいただけるよう更新頑張ります…！！ (2020年7月3日 16時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年6月22日 21時
