8. 少女の伝書鳩 ページ9
結果は当然の如くAの負け。
といっても僅差だったが負けは負けである。
なのでダンデに少ないながら賞金を渡そうとしたのだが、「自分が無理を言って頼んだのだからそれは受け取れない」という主旨の言葉で断られた。
まぁ結局Aが無理矢理渡したのだけども。
バトルの改善点を見付けるべくAがフライゴンらと反省会をしていると、Aの金髪に小さな重みが加わった。
「くるるぅ」
頭上から見下ろす形になった、逆さまのマメパトが鳴く。
Aがキョトンとしていると、マメパトは羽をばたつかせ、脚に括られた手紙をちらつかせた。
「……？えっと、私宛て、なのかな？」
困惑気味のAがそうマメパトに訊いてみると、そうだと言いたげな鳴き声が返ってきた。
Aは早速マメパトの脚に丁寧に括られた紙をほどき、開く。
そして書いてあったのはたった一言。
『遊びに行くね』
こちらの都合を聞かない文面から察するに、どうせあちらは出発しているのだろう。
この筆跡には既視感がある。手紙の筆者が考えることなどお見通しだ。
そして少々の怒りをこめて、その紙を乱雑にポケットへ捻じ込む。
Aは差し出し人の青年を思い出し、駄賃代わりにマメパトへ特製ポフレを差し出した。
いまだ頭の上に居座っているマメパトが満足げにポフレをついばんでいる間、Aは2人に提案する。
「お2人、今夜って予定空いてます？
私の家で珍しいものが見れると思うんですが……
特にダンデさんは喜ぶと思いますよ」
存在だけでもとても珍しいのだから、嘘は言っていないとAは思う。
「すまねぇA、オレさま先客がいるんだ、また今度にしてくれ」
Aが１人で勝手に思い出に浸っていると、キバナが困ったふうに笑った。
「Aが迷惑じゃないならオレは行きたいぜっ！オレが喜ぶもの…って何なんだ？」
キバナとは対照的に、瞳をキラキラとさせてAを見るダンデ。
これも愛嬌というのだろうか。
Aは顎に手を当て、慎重に言葉を選んでから伝えた。
「……とある地方の自由人王子様が白と黒の“トモダチ”と一緒に我が家へ押し掛けて来ます、とっても迷惑ですね」
あぁ本当に迷惑だ、とため息をついた。
せめて2、3日前には教えて欲しいものだ。それが常識だと思う。
「ん？」
あまり理解が追い付いていない様子のダンデ。
知りもしない相手のことを言っているのだから無理はない。キバナが横で苦笑していた。
「まぁ夜になったら分かりますよ」
Aはそう言い残し、「荷解きがあるので失礼します」とフライゴンに乗り去って行った。
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の〜さん（旧もこ）(プロフ) - 私ポケモンとポケモンにでてくる人達全員推しなので嬉しいです！Ｎ出てきただけで泣きそうです……出来たら全員に恋愛的に愛されたいです。更新楽しみにしてます！ (10月20日 17時) (
レス) @page15 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
レイン - そうなんですか、大変ですね。いつでもエエので更新待ってます！落ち着いてからでエエので！ (2020年3月10日 17時) (レス) id: 05e6c43b69 (このIDを非表示/違反報告)
霜月千弦、 - レインさん» ポク…あ、ポロックですかね？作者はそれしか思い付かないです。ポロックモンスターとは(笑) (2020年1月2日 1時) (レス) id: a103d81c3f (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 霜月千弦、さん» すみません、ポ『ケ』モンがポ『ク』モンになっていました。ポクモンとは ？笑 (2020年1月1日 21時) (レス) id: 05e6c43b69 (このIDを非表示/違反報告)
霜月千弦、 - レインさん» 作者は歴代キャラ好きなのに小説が無い…と思っただけで自己満足用なのですが、面白いと言っていただけて嬉しいです！！これからも頑張ります！ (2020年1月1日 17時) (レス) id: a103d81c3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霜月千弦。 | 作成日時：2019年11月20日 23時
