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「ち、ちょっと待ちなさいよ!」
足早に家を出て、馬に乗って去ろうとしているピンク髪の聖騎士、基ギルサンダーの元に走る
「あの剣抜いてから行きなさいよ!」
ギロ、と私を睨んで馬に乗ったまま私に近寄るギルサンダーに思わず1歩足を引く。こ、こっわ..威圧感が半端じゃないんですけど..でもダメ、負けちゃダメよA
あっ、でも近くで見るとちょっとかっこいい
「..第4王女のA王女だな...国から捜索願が出ている。私と共に城へ戻れ」
なんだコイツ、敬語なしかよ。どうせお前はマーガレット一筋だよ
じゃなくて、外野がうるさい。みんな口々に私が何故ここにいるだとか、初めて見ただとか
「..あの剣抜いたら行ってあげてもいいけど?」
「駄目だ!」
私とギルサンダーの間に入り込んできた小さな背中に驚く
えっ、ちょ..ミード君!?何やってるのそこ退いて!今度こそ殺されるよあんた..
「..帰るぞ」
え!?待ってあっさり過ぎない?私の優先順位低くない?そんなに虫入れたミード君に怒ってるの?良くも悪くもない中途半端な結果に終わっちゃったじゃんかよ。ちょっと待ってよ、
本当に馬を走らせて帰って行った彼に思わず伸ばした手を下げる
いや、別に剣を抜いてもらおうだとか本気で思ってたわけじゃないし、寧ろここで抜かれたら物語が進まないからダメなんだけど、ほら..私、肩書き第4王女じゃん
行かないとダメかなって
「ミード!お前のせいでエールが造れなくなった!!」
「どうしてくれるんだ!今回こそは許せないぞ!!」
「!!!」
あーそうだった。彼が虫入れたから..
でも、彼は彼なりに思うところがあったんだよ。村を侮辱されて嫌だったんだよ。ちょっとやりすぎだけど
その時、石を投げようとしている女の子を見つけて、私がミード君の前に庇うように立てば私の額に石が当たる。..くっそ痛いんだけどそこの女児!!
「ひっ!?お、王女様..」
「も、申し訳ございません!!」
「...だ、大丈夫。全然痛くないから..」
村の人たちは全員思っただろう、“絶対嘘だ”と。普通に血が垂れてきてるし
「聖騎士の剣は、例えこの村の全員で取り掛かっても抜けない..けど、救世主が現れて必ず抜けるよ」
「っ..本当ですか!?」
「取り敢えず傷の手当を!!」
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にのん - 更新頑張ってね! (2018年7月16日 1時) (レス) id: 9d3bd060af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なこ | 作成日時:2018年6月8日 8時