15 ページ15
･
五条「うわ、びっくりした」
変わらぬ表情で驚いたようなリアクションをする五条
1番驚いているのは虎杖だ。
虎杖「…」
思いっきり目を開いて微動だにしない。
五条「あれ、てか来ちゃったの？僕に任せるって言ってなかった？A」
『事情が変わったんですよ。1本の電話で。』
五条「電話？」
『はい。彼から』
そう言ってAと呼ばれた女は虎杖を見た。
虎杖「…なんで！？」
『悠仁のお爺ちゃんの顔見に来たの。焼くところ一緒にいれなくてごめん』
虎杖「え、いや、言ったっけ？ソレ」
"さっきそこの火葬場の部屋に虎杖倭助って名前があったから。話さないといけないことってこのことなんだよね"
そう言おうと口を開いたAだが
そんなに長い言葉を話すのは面倒臭いと思い、
虎杖の疑問に答えず、
『連絡、出れなくてごめんね』
と謝った。
Aは自身のスマホに来ていた虎杖からのメッセージを聞いた。
そのメッセージに伏黒の名前が出てきたため
Aは急いで任務を終わらせ仙台に来たのだ。
虎杖「いって別に。忙しいって言ってたし………って受肉のことなんで知ってんの！？」
五条「悠仁、Aは元々コッチ側なんだよ」
虎杖「………へ？」
突然現れたAAは
虎杖悠仁の幼馴染である。
小さい頃から自分に無頓着なAはずっと虎杖に身の回りをあれこれしてもらっていた。
というか、虎杖が勝手にしていた。
Aは虎杖の正しい人間性を好いている。
見るからに善人な彼の隣は居心地が良いのだ。
そうは言ってもAは虎杖を異性として見たことは一度もない。生物学上、男と認識しているもののそういう対象にはならなかった。
Aは誰に対してもそうだが。
完全に、虎杖の片想いなのだ。
虎杖「……まじかぁ…少しくらい言ってくれても良くねぇ？」
『聞かれなかった』
虎杖「そゆとこね、ほんと…。まぁでも会えて嬉しい！」
そう言って両腕を広げた虎杖にAは
小さく微笑んで収まった。
五条「(あれれ〜？なになに〜？)」
こういうのには手を出したくなるのが悪い大人だ。
五条の場合、特に。………特に(2回目)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 31人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：＋1
| 作成日時：2023年3月24日 23時
