時間と命の引き換えに、2【呪術廻戦】

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夏油side




『私は泥の中でも咲く花になりたい』



夏油「……………ごめん」




ひたすらに私は、謝るしかできなかった。




彼女の真っ直ぐな視線に耐えきれなくて、

顔を合わせられなくて

そばにいて欲しいと、頼りたいと思う反面


彼女から逃げたかった。





＿＿＿弱者生存




本当、だろうか






＿＿＿呪術は非術師を守るためにある





曲がらないために、言い聞かせているだけなのでは？




1度疑うと、止まらない




考えるなとわかっていても
どうしたらいいかが分からなかった。




私はAの手を振り払って、

立ち去った

彼女がどんな顔をしているのかも知らずに＿＿＿






その夏は、忙しかった。



昨年頻発した災害の影響もあったんだろう


蛆のように呪霊が湧いた。

唯一、ソレを優しくしてくれる彼女も
忙しくて私と共に任務に行くことは無くなった。

何度か顔を合わせると気にかけてはくれるけれど

どの言葉も私には響かなくて
ただ"大丈夫"というしか無かった。

どうせ言っても、無駄なんだから。



祓う、取り込む、その繰り返し。




夏油「(祓う、取り込む、)」






皆は知らない、


呪霊の味。



吐瀉物を処理した雑巾を丸飲みしているような




夏油「(祓う、取り込む、)」





誰のために?








夏油「＿＿＿猿め…」

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