時間と命の引き換えに、2【呪術廻戦】

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2007年 8月



家入「いっくよー」


夏油の右手には消しゴム

硝子の右手にはシャーペンが。

私は夏油のすぐ横で座っている


寝不足なのだ。
真夜中に呪霊を相手し、明け方には呪詛師と戦っていたから。



五条「俺のいるとこまで投げてこーい」



指示通り硝子と夏油が同時に

右手の物を五条に向けて投げると


硝子の投げたシャーペンは
五条に当たる手前で止まり、
夏油が投げた消しゴムはそのまま五条の頭に当たった。



五条「うん、行けるね。」

家入「げ、何今の」

『…………』

夏油「術式対象の自動選択か」

五条「そ。正確に言うと術式対象は俺だけど。」



今までマニュアルでやっていたものをオートマにしたらしい。
呪力の強弱だけでなく、質量･速度･形状からも物体の危険度を選別できるとか。



結局こうなるんだ。
甚爾さんと戦わなくても、星漿体を失わなくても

五条悟だけはそうやって同じ道を辿る。




五条「毒物なんかも選別出来ればいいんだけどそれはまだ難しいかな。これなら最小限のリソースで無下限呪術をほぼ出しっぱにできる」



『脳、焼き死ぬけど』

五条「自己補完の範疇で反転術式も回し続ける。いつでも新鮮な脳をお届けだ。
あとの課題は領域と長距離の瞬間移動かな」

『……五条はさ、』

五条「ん？なぁに？A」

『……なんでもない』




言えるはず無かった。

私の隣には夏油が立っていて

彼の前で


＿＿＿五条はさ、神様にでもなるつもりなの？




なんて、言えるはず無かった。

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