6 ページ6
・
試合はどんどん進んでいき、
3-3に。
私は思わずフェンスに手をかけてしまった。
『桃城くん、!』
聞こえるか聞こえないか分からない声量で
思わず彼の名前を口にすると
不二「どうしたの、A」
『……えっ、と…』
隣にいた不二くんがそれに気づいた。
言おうか悩んでいると
こっちをちらっと見た桃城くんが
言うな、と口元に人差し指を持ってくる。
『…全くもう!ウチの後輩はみんなあんな感じ!』
不二「?」
『…同級生もか』
筋肉のケイレンくらいで辞める訳にはいかないってことか
程度は軽そうだけど不利は否めない。
治っているはずの右足をどことなく庇っていたせいか
ラッキー千石と言われてる彼も
ただラッキーだけでここまで来たわけじゃない。
《ゲーム5-3山吹リード!》
桃城くんのスピードボールを完璧に捉え、コントロールしている千石くん。
彼の動体視力は
越前くんや菊丸くんの比ではない。
コマ送りで見えているだろう
桃城「いってぇ__しまった、完全にきちまった。A先輩に後で怒られるかもなー。ま、それはそれでいっか」
358人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:+1 | 作成日時:2023年3月15日 21時