これからのあたしの居場所は…あの人の隣だ１２

"ギラン総督"の罪３ ページ25

セ「ﾊｧ…ﾊｧ…))総督以外の者の所有していた奴 隷も加わり、１０００を越える奴 隷が、町に追いやられました。ローデガルドは奴 隷の町となったのです」


全「…………」


セ「…そしてついに、ローデガルドを知るパルスの町はギランだけとなりました…王都にいる王室も、貴族も、ローデガルドを監視していた兵達も……かの町を忘れ、………ギランはただ、『ローデガルドは奴 隷の町』
……その事実だけ、それだけを覚えている……それが今のギランなのです…！！！」


ダ「ｯ………！！！」


セ「罪ではありませんか……"ギラン総督"の………れっきとした、罪業ではありませんか！！償うべき、大罪ではありませんか！！！」









ジャキンッ！




セレンは鞘走り、銀の切っ先をペラギウスに突き付けた。







ぺ「ヒィイッ！？」


セ「貴様ら糞商人の怠慢が！地獄を産み出したｯ！救えられたはずの人々が！外道の貴様らに人以下のモノとして阻害され！今の今まで、外へ伸ばしたい手を引っ込めて…ッ、救われる事を諦めて、生きる意味も忘れてｯ

たくさん、たくさん死んだんだ！！」









彼女を止める者はいない。




彼女を止める権利など、この場にいる誰もが持っていなかった。


止められようはずがなかった。








セ「生きられたはずなんだ……もっともっと、したいことがあったはずなんだｯ！！このギランのように、太陽に照らされてｯ光の下で！大事な人と一緒に、前を向いて生きたかったはずなんだ！！
あたしがそうだった！！あたし"達"がそうだった！！
姉さんがそうだった！！
でも姉さんは死んだ！！！」







暗く熱い闇の中で


横たわっていた



ぬくもりの抜け落ちた、大切な人の身体。









あんな終わり方が必然なわけがない







あたしの隣に、いたかもしれないんだ


現在のあたしのように、仲間に囲まれて




昔よりずっと幸せそうに笑う、ルフィオ姉さんが……







いてくれたかも、しれないのに




いない。




"ギラン総督"のせいだ




全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部辛かったこと悲しいこと苦しかったこと痛かったこと理不尽なこと全て！！






ローデガルドをおとしめた




不条理な他人(表の世界)のせいだッ！！！！

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