8話 ページ9
そのあと、生徒や先生だと思われる
人達は全員退出した
「さて、色々バタバタしてしまいましたが
残りのお2人の寮を決めなければなりませんね
では君から鏡の前に立ってください」
伊吹は鏡の前に立ち名前を言う
するとさっきの男の子と一緒で鏡が答えた内容は
「この者からは魔力の波長は感じられる
だが、色や、形も、一切の無である
よってこの者はどの寮にも相応しくない」
伊吹には魔力があるってことは
あるのかな私にも...
「何ですって！？君もですか！！？
魔力があるのにどの寮にも選ばれないなんて前代未聞ですよ！？」
「いやー、俺に言われても....」
「あの学園長私も多分同じです、双子なので」
「えっ、君達双子なの！？」
「そうだぜ、ほら髪色はそっくりだろ？
男女の双子だから顔とかは似てねーんだよな〜」
念のため私も鏡の前に立って名前を告げるが
返ってきた答えは伊吹と全く同じだった
流石双子
「魔力があるのならこの学園に入学するのは
構わないでしょう...寮は私が何とかしましょう
私優しいので
ですが、ユウサンでしたね....
貴方は大変残念なことですがこの学園から出て行ってもらわねばなりません」
「えっ！」
「魔法の力を持たない者をこの学園へ入学させるわけにはいかない、心配はいりません。闇の鏡がすぐに故郷へ送り返してくれるでしょう」
つまり魔力がなければ私達も家に帰れるってこと？
学園長先生が指をパチリと鳴らすと目の前に棺が
現れる
「さぁ、ユウさん扉の中へ」
男の子は恐る恐る棺の中に入る
「強く故郷のことを念じて....
さあ闇の鏡よ！この者をあるべき場所へ導きたまえ！」
本来ならこの場面で光がピカッと光るのか
鏡がまた喋るのか...どれが正解か分からないが
現状は何も起こらないためこの状況がひじょーに
私達にとっても不味いということが分かる
「ゴ、ゴホン……もう一度
闇の鏡よ！この者を……」
「どこにもない……」
「えぇっ？！」
「この者のあるべき場所は
この世界のどこにも無い……。無である」
どうやらまだまだ道のりは長そうです
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：翠連華 | 作成日時：2020年5月31日 0時
