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人斬り似蔵
その異名は鬼兵隊切り込み隊長が故についた名
「くっ」
彼の剣は彼を盲目とは思わせない程、否、人間技とは思わせない程力強く、速い
激しい似蔵の猛攻に、銀時は受け流すことしかできない
一太刀受け流せば、砂埃が舞い、視界が悪くなる
「そこっ!!!」
「!?」
砂埃の中、似蔵の素早い剣が銀時に襲いかかる
咄嗟にその剣を逃れようと身体を逸らす
似蔵の剣は、激しい音をたて家の壁に大きくめり込んだ
「ちぃっ…!」
銀時は一旦距離を取ろうと桟橋の方へ
しかし
「銀さん!!!!!!」
似蔵は一瞬で桟橋を叩き切った
「おかしいねぇおい。アンタもっと強くなかったかい?」
川に落ちた銀時にそう言葉を落とす似蔵
「おかしいねぇおい。アンタそれほんとに刀ですかぁ?」
銀時は川から起き上がり、体制を整える
「ありゃあ生き物みたいっつーか」
似蔵は、容赦なく銀時に迫る
「化け物じゃあねーか!!!!!」
「銀さーーーーーん!!!!」
素早い剣さばき
水は激しく散り、その剣を受け流した銀時の木刀は
「おいおいまじかよ」
真っ二つに折れた
そして
「嘘だ…」
妖しく光る妖刀は、銀時の腹に突き刺さった
溢れ出る鮮血
川の水は、銀時の血で赤く染まる
「侍に必要なのは、剣だけさね」
「剣ならまだあるぜ?」
「!?」
突如上から降りた影
その影は鈍い光を放った刃で似蔵の背中を切りつける
「あなたは…!!」
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作者名:ハル | 作成日時:2019年8月16日 21時