検索窓
今日:7 hit、昨日:0 hit、合計:38,958 hit

いざこざ ページ7

.



「……」




やはり、忘れられない。

向こうはもう忘れてるのかな。

私は未だに止まってるままなのに、向こうは思いっきり青春をエンジョイしてるしさァ。


……でも、いつもそう思うから、進めないんだろう。




「土方君、あの……土方君の事、十四郎って呼んでも良いかな?」

「別に、構わねぇけど」

「っ本当!?やったー!ありがとう十四郎!」




ほら、君は新しい恋を見つけてるじゃない。

私とは違う。やっぱり格が違いすぎたんだ、私達は。


彼を見ていると、どうも思い出してしまう。

良い事も、悪い事も。


酷く不格好だったけど、それが私達の歩んだ道だったから。

格好つかなかったけど、その道は華やかだった。花道だった。

君はもう、前に進んでるんだね。




「悲しいと言うか、なんと言うか」

「何が?」

「あ、天草」




さっきまで土方と話してたじゃん。いつの間にここに来たの。

まさか、コイツテレポートでも出来るの?




「何が悲しいの?もしかして、去年の事?あれは私は悪くないよ、悪いのは井荻さんでしょ?」

「別にその事を言ってたわけじゃない。あれは天草の心情のせい。天草じゃない、天草の恋路のせい」

「言ってくれるじゃん。今度からはとらないでねっ!」

「誰を」

「じ、実はさ……私、十四郎に惚れちゃったみたいなの!だから、さすがにそこまでは手を出さないよね?」




自分は悪くない。

あくまでも、悪いのは私だと言い張りたいのね天草。


やっぱり、可愛い奴は性格悪いねぇ。自分に自惚れるから。




「土方ねぇ……」

「うん、だから前みたいな事はやめてね?」

「土方なんて、どうせ顔だけの良い奴だ」

「!……十四郎!井荻さんが!」

「……なんだ」




……出た。ちょっとでも言うとこうだ。

天草が土方に「井荻さんが十四郎の事悪く言った!私許せない!」と言う。


土方は真顔でその話を聞いている。

そして、彼はこう言った。




「……いいんだ。荻は嘘付いてねぇから。正論を言ってる」




……そう言うと思ってた。

あんた良い奴だからさ、やっぱり誰でも守りたくなるんだよね。


それに、少し思い出したのだろう。




「でも……」

「すまねぇな、荻」

「気にしないで。あと、私……あの時の事、もう大丈夫だから」

「……そうか」




今の私は上手く笑えてるだろうか。

それだけの事で、頭がいっぱいだった。



.
あー甘酸っぱいなぁ。
これだけで青春って感じする。

2人一組→←沖荻



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (40 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
56人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 3z , 土方十四郎
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

御子柴(プロフ) - サヤさん» ありがとうございます!落ち着いたら、こちらの作品も再開する予定です。待っていてくださいm(_ _)m (2019年2月19日 19時) (レス) id: 4466855303 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - とても面白かったです!私も夢小説を書いていますが上手く書けないのでとても凄いと思いました! (2019年2月3日 17時) (レス) id: 4ec857cde4 (このIDを非表示/違反報告)
御子柴(プロフ) - 暁さん» 実は策士だった沖田くんで御座います。ありがとうございます、今後も頑張りたいと思います。 (2017年12月11日 18時) (レス) id: f14ce15142 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 沖田くんが...!思わぬところでの四角関係、これからますます目が離せません!これからも頑張ってください! (2017年12月11日 16時) (レス) id: 5360f6898a (このIDを非表示/違反報告)
御子柴(プロフ) - シャレルさん» コメントありがとうございます、本当に偶々出来たんですけどね(笑)はい、頑張ります! (2017年11月29日 21時) (レス) id: f14ce15142 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:御子柴 | 作成日時:2017年11月29日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。