過剰反応 ページ20
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「はい。これね」
「井荻さんの、これね。お金は?」
「いいよ、どうせ同じくらいだろうし」
「おーおー、終わりやしたか?荻とAの天草」
「やっぱり聞こえてた!」
「自業自得」
天草はどんな水着買ってくれたかなー。
私は紙袋の中を見る。
すると、どうやら布が分かれているようで。……ビキニか。
そして、天草も私が買った袋を覗く。
すると瞬く間に晴れやかな顔をした天草。
まあそれもそうだろう。私は天草のサイズのビキニを探したのだ。
もしなかったら作ってもらおうかなって思ってたんだけどそんな必要なかった。
「ありがとう、ありがとう井荻さん!やっぱり井荻さんって良い人だね!」
「おーおーもっと誉めろ」
「なんかやったのか荻」
「彼女のために必死になって探した」
土方は頭の上にハテナが浮かんでいるが、まあ一生分からないだろうな。
その疑問はきっと墓場まで持って行かれるやつだ。
しかも花柄にしたのよ、天草の趣味を考えて。
私だったら絶対無地だけど。
「私のチョイスも良いと思うよ!色とか」
「柄がないのは嬉しい」
「そりゃ修学旅行が楽しみでィ」
「水着姿楽しみにしてても何一つ得しないよ」
「いやするだろ、それが男子ですからねィ。土方さんもそう思ってるはずでィ」
「……」
いや無言じゃん。
……あ、無言だから肯定って事かな。
この時、私の沖の思考は全く同じだった。そして、土方にこう言ったのだ。
「「やーいムッツリスケベー」」
「んだとゴルァア!!」
「いやぁさすが土方、こういう時もムッツリですねィ」
「十四郎……ムッツリなの?」
「いやコイツ等が勝手に言ってるだけだからな」
さすが土方、面白すぎる程の過剰反応ですなぁ。
本当はムッツリなの自覚してるんじゃないのかね。
土方やっぱりムッツリだった疑惑の後、私等はショッピングモールを回っていた。
そして、誰かの腹が鳴った。
「ごめん、私……」
「まあそうだろうと思ったけどね。昼飯食おうぜ」
「荻、お前本当に女か?【ぜ】とか【昼飯】とか普通使う?」
「女子が昼飯とか食うとか言ってもいいでしょ?私にとってはそれが普通」
「まあ行きやしょうぜ。全国ハンバーガーチェーン店」
沖がそう言い、全国ハンバーガーチェーン店の看板を指す。
そこには、“6階フードコートにて”と書かれている。ここは1階だ。
……6階まで上がらないといけないのか。
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御子柴(プロフ) - サヤさん» ありがとうございます!落ち着いたら、こちらの作品も再開する予定です。待っていてくださいm(_ _)m (2019年2月19日 19時) (レス) id: 4466855303 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - とても面白かったです!私も夢小説を書いていますが上手く書けないのでとても凄いと思いました! (2019年2月3日 17時) (レス) id: 4ec857cde4 (このIDを非表示/違反報告)
御子柴(プロフ) - 暁さん» 実は策士だった沖田くんで御座います。ありがとうございます、今後も頑張りたいと思います。 (2017年12月11日 18時) (レス) id: f14ce15142 (このIDを非表示/違反報告)
暁(プロフ) - 沖田くんが...!思わぬところでの四角関係、これからますます目が離せません!これからも頑張ってください! (2017年12月11日 16時) (レス) id: 5360f6898a (このIDを非表示/違反報告)
御子柴(プロフ) - シャレルさん» コメントありがとうございます、本当に偶々出来たんですけどね(笑)はい、頑張ります! (2017年11月29日 21時) (レス) id: f14ce15142 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御子柴 | 作成日時:2017年11月29日 0時