昔 ページ12
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今日は土曜日だ。
今は暇なので、ショッピングモールを散歩していた。
「あれ、井荻さん?」
「あ、天草じゃん。どうしたの?愛しの彼が惚れてくれるように惚れ薬でも買いにきた?」
「そんな事しなくても、十四郎はきっと振り向いてくれるわよ!井荻さんは?」
「私はただの散歩」
「そう、……あ!井荻さんって十四郎と同じ中学でしょ?しかも同じクラスだったって……。知ってたら十四郎の好きなタイプとか教えてくれないかな……?」
「却下」
「早い!」
何故土方のタイプをわざわざ天草に教えないといけないのだろうか。
それで私に得があるわけでもない。
……むしろ、損だと思うのは私だけだろうか。
そもそも、私はどれだけ運を持ってないんだ。せっかくの休日に天草に会うだなんて。
「ねえいいじゃん!あ、もしかして知らなかった?」
「ハァ……別に教えてあげなくもない。だけど本当に誰にも言わないって約束するなら」
「勿論よ、十四郎のタイプなんて皆知らないから私だけの独り占め!」
「……じゃあ、驚く準備でもしといて」
「え、それってどういう意味?」
もう、一生言う気なかったけど、まあ未来の彼女には知る権利あるかもね。
天草の驚く顔楽しみだわ。
多分、天草は驚くだろう。想像するだけで楽しいくらい。
私は、天草の目を見て、こう言った。
「……実はね」
「実は?」
私はそこで一旦止める。
天草が「ちょっと教えてよー!」と甘ったるい声で言ってくる。
ちょっと待って、想像するだけで笑えてきたわ。
意を決し、私は言った。
「中学の頃、私と土方は付き合ってたの」
「……え、え……。えええ!?」
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御子柴(プロフ) - サヤさん» ありがとうございます!落ち着いたら、こちらの作品も再開する予定です。待っていてくださいm(_ _)m (2019年2月19日 19時) (レス) id: 4466855303 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - とても面白かったです!私も夢小説を書いていますが上手く書けないのでとても凄いと思いました! (2019年2月3日 17時) (レス) id: 4ec857cde4 (このIDを非表示/違反報告)
御子柴(プロフ) - 暁さん» 実は策士だった沖田くんで御座います。ありがとうございます、今後も頑張りたいと思います。 (2017年12月11日 18時) (レス) id: f14ce15142 (このIDを非表示/違反報告)
暁(プロフ) - 沖田くんが...!思わぬところでの四角関係、これからますます目が離せません!これからも頑張ってください! (2017年12月11日 16時) (レス) id: 5360f6898a (このIDを非表示/違反報告)
御子柴(プロフ) - シャレルさん» コメントありがとうございます、本当に偶々出来たんですけどね(笑)はい、頑張ります! (2017年11月29日 21時) (レス) id: f14ce15142 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御子柴 | 作成日時:2017年11月29日 0時