天使の幌歌 (ページ12)

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第9話　ヤミ「この小説いつになったら逆ハーっぽくなるの？　貴方「メタ発言ダメゼッタイ」」ページ12

その側近からは、国境付近に住む国民がすでに多数犠牲になっていること。千を超える超大軍だということ。そしてその大軍の中に、最強とも謳われ、クローバー王国に何回も打撃を与えた3人、

悩乱のキルラス

憂愁のミールァー

不協和音のイリア

その3人が

揃っていることを伝えられた。

誰もが耳を疑った。

あぁ、やっぱり。とAは自身の不運を呪った。なんでそうも面倒に巻き込まれるかな。
ユリウスが急に真剣な顔になり、ささっと団長達に指示を出す。それはそれはもう、斬新な指示を。

「仕方ないね、よし、魔法騎士団団長、全員出動！」

「「「「「…はい？」」」」」

5人の声が見事に重なった。Aも無意識だろうが、紫色の瞳が見開かれている。対してユリウスは、真面目な顔をしていた。こんなぶっとんだ指示を出したとは到底思えないような顔を。そしてユリウスは続ける。

「そしてA、君も行くんだ」

その右手は、いつのまにかAの魔導書を持っていた。その時、その場にいたユリウスとA以外の間抜けな声が零れた。
何故今まで気づかなかったのだろう。獣のように猛り狂うその膨大な魔と、確かに見える漆黒の四つ葉に。

ユリウスは魔導書をAに差し出す。観念したのか、大人しくそれを受け取った。ユリウスは安堵の表情を浮かべるが、魔導書に釘付けの団長達と、ずっと顔をあげないAにそれを知る術はなかった。

そのとき、Aは思ったのだ。

嫌な予感ってこれかよ。

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夢主ちゃんの口調、今まで定まってなかったので
揃えましたガッツリタメ口です。