pair days -episode 4-【番外編】 (ページ2)

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ウインク1 ページ2

　
2022/8上旬
※vol.9『とあるホテリエの日記』と『最高難度のクイズをプレゼントしてみた』の間の話。

先週新婚旅行へ行ってる間に公開された動画を順番に観ている。本当はホテルで観ようとしたけど、結局毎日彼との甘い時間を過ごしていたから観ることは叶わなかったんだよね。すごく幸せな時間だったからそれで良かったんだけど、ちょっと彼の愛を浴びすぎた気がする。思い出すと恥ずかしくなるくらいだ。

「なぁに考えてんの、動画観てたのに頬を赤く染めちゃってさ。あっ、俺が格好良かったとか？」

『えっと、拳くんが格好良かったところはもちろんあったけど、今のはただ新婚旅行楽しかったなって思い出しちゃっただけ。あまり気にしないでください』

「えーA可愛い、思い出し笑いで照れてるだけなのね。でも確かに思い出したくなるくらい最高の時間だった、俺も反芻しちゃったよ。噛み締めちゃうね」

『またいつか、旅行行けたらいいね』

「うん、絶対に行こうね」

約束〜と小指を絡めてくる。ちらりと彼がタブレットに目を向けて、俺が格好良かったやつってこの動画か〜と嬉しそうにしている。

『これ凄かったよ、閃くのが早くて流石だった。じっくり考えれば分かりそうだけど、拳くんみたいな早さでは到底思いつかないな』

「Aに褒められると嬉しい〜」

彼が優勝決めたときも伊沢さんが異次元がいたからなんて仰っていて、異次元のルビがふくらになっていたのも、その通りの展開だったから笑っちゃった。あ、そう言えば今回の動画でもそうだったけど前から思っていることを彼に伝えてみた。

『ごめん、動画の内容とは関係ないんだけど、拳くんって綺麗にウインクするよね、私あまりやったことないし上手く出来ないよ』

「ウインク？あぁ、確かに俺たまにするね。んーAがウインクやったら、あっ絶対に可愛い、よし練習してみよう」

『え、練習するの？ちょっと恥ずかしいんだけど』

拳くんはニッコリ笑って、良いからやってよとお願いしてくる。仕方なしに練習をしてみる。頑張ってウインクしようとするけど両目が閉じちゃう。
　
　
　