pair days -episode 2-【番外編】 (ページ13)

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始まりの朝1 ページ13

　
side fkr
2022/6/1
vol.8『うっかりツイート』は6/1夜の話でしたが今回は6/1朝のお話。

温かくて柔らかい感触、Aが身動いだのを感じて目覚めた、俺の腕の中に愛する彼女がいる。昨日彼女が新居へ引っ越してきて一緒に暮らし始めた。これからは毎日こんな朝を迎えることに嬉しくてニヤニヤしてしまう。

『ん、ぁ……け、ん…く、ん』

「Aおはよう」

お泊りの朝たまに見せてくれる寝起き覚醒前のめちゃくちゃ可愛い彼女。無意識なのか俺の胸にすりすりと寄ってきてむにゃむにゃしてる。あぁこれから俺が先に起きたときは毎回これが見られるってことだよね、一緒に暮らすのホント最高じゃないか！

起きるの得意でないけどそれが見たいがために彼女より早く起きたくなる。可愛すぎておでこにキスしてからギュッと抱き締めてみた、彼女はだんだんと覚醒していく。

『うーん…あ、あれ、拳くんおはよう？えっとギュッとしてどうしたの？』

「寝起きのAが可愛すぎるから抱き締めちゃった〜これから毎朝見られると思うと嬉しくてね」

『そう言われちゃうと寝起き見られるの恥ずかしい…拳くんより早く起きようかな』

「それならAと早起き勝負だね」

『勝負って違うと思うけど』

いいから〜なんておはようのキスを唇に落としておく。彼女とゆったりとした朝のひととき。幸せを感じてると彼女がトントンと胸を軽く叩く。

「ん、なにA？」

『あの拳くんのお弁当作らなきゃだから離してもらえると嬉しいです』

「それは難問だ」

『えっと…難問って？』

「可愛いAを離したくないけどAの作ったお弁当も食べたい…悩ましい問題だと思わない？」

『私拳くんに抱き締めてもらうの大好きだけど、今は拳くんのためにお弁当作りたいなぁ？あのキッチンで拳くんのためのお料理したい』

俺の顔をジッと見つめてきてめちゃくちゃ可愛く言われた。はい俺の負け〜！！とばかりに抱き締めている腕を緩めた。新居探しでAが一目惚れしたキッチンだ。そりゃそこで料理するんだから早く作りたいだろうね。それも“俺のために”って言ってくれるところが俺の心を擽ってくる。今夜はミートローフ作ってくれるって言ってたし毎日Aの作ったものが食べられるなんて幸せしかない。
　
　
　