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「あぁ俺の奥さん可愛すぎる…こんなのお弁当作ってもらうしかないじゃん」

『拳くん、昨日も言ったけど…まだ奥さんじゃないよ』

「んーそれなら俺の奥さん(仮)だ!でもぶっちゃけ結婚まであと8日なんだから、そんなの誤差だよ誤差!」

かっこかりって何だか可笑しいよ、とクスクス笑っている。

『それに誤差なのかな?でも仮ではなくて早く拳くんの妻になりたいな、もうすぐだね?』


嬉しそうに微笑む彼女。俺だって早くAの夫になりたい。公的に俺の妻にして、そこいら中に俺の可愛いお嫁さんを見せびらかして歩きたいくらいだよ。そんなこと言ったらAは恥ずかしがるかもだけどね。


「結婚式での綺麗な花嫁さんも楽しみだね。でもそっか俺の彼女って言えるのもあと少しなんだな〜そう思うと少し寂しいかも?」

『そもそも俺の彼女って言える場面あったっけ?付き合ってること話してるのオフィスくらいじゃない?たまに拳くんが私に対して言ってくれるけど』

「ん、オフィスで俺の彼女可愛いって話はわりと言ってるよ?」

『オフィスで!?拳くんオフィスで何の話をしてるのっ』

「伊沢河村と藤枝辺りはよく聞いてると思うけどね」

『あまり言っちゃダメだよ、恥ずかしいでしょ』

「そこまで頻繁に言ってるわけではないよ〜だから安心して?」


それでも恥ずかしいものは恥ずかしいって顔してる彼女。やっぱり俺の彼女可愛いなぁ。もうずっと眺めていたい。Aには安心してって言ったけど結婚したらオフィスで彼女のことをもっと話しちゃうかもしれないな〜惚気が止まらなくなったらどうしよう?まあ新婚になるんだから皆もわかってくれるよね?


『あ、そろそろ本当に作り始めないと間に合わなくなっちゃう。拳くんはシャワー浴びてくる?』

「ん、そうだね浴びようかな。動き出そうか〜」


仲良く洗面所まで行き、Aは洗顔スキンケアをしてキッチンへ、俺はバスルームへ入ってシャワーを浴びた。朝シャワー浴びるとシャキッとするよね。シャンプー中にちょっといい感じのネタも思い浮かんだかも?忘れないようにスマホにメモしておく。


「あぁ、となると…こっちはこうした方が良いかもな」


次々にアイディアが浮かんでくるなんてAと暮らし始めて絶好調なんじゃない?ご機嫌に鼻歌まで飛び出てくるよね。あ、愛する彼女が“俺のために”お弁当作ってるところも眺めなくちゃいけないよね!慌てて服を着てタオルを被ったまま髪を拭きながらキッチンへ向かった。
 
 
 

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作者名:佐伯 | 作者ホームページ:   
作成日時:2022年11月9日 1時

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