忘却の館と秘密の鍵【本編】

【4/ぶつかった/神凪明日人/黒瀬零】 ページ4

……さて、どうするべきか。
　
取り敢えず館内を散歩でもしてみよう。色々面倒だし。

思い立ったが即行動。
ということで何故か近くにあったスマホを手に取り、立ち上がったその時。
ゲームマスターからのメッセージが届いた。

そういえば言い忘れてたんだけど…… ご飯は食堂で、皆で食べてね!席はあるはずだし、ご飯は使用人?が作っておいたり作りたい人が作ればいいよ!!宜しく〜!!地図も送っとくね!! また何かあったらすぐにメッセージしてね〜☆

……いや長い。
しかも地図が雑。これ手書きだろ。

まあいい、散歩だ散歩。探検行くか。
……俺は子供か？

「……にしても、静かすぎても落ち着かないもんなんだ……」

兎に角、独り言でもなにか喋ろう。

「とか思ってる間に喋れるでしょ……もしかしなくても俺、端から見れば完全に変人じゃん。泣きそう……」

まあ、泣きはしないが。

「はぁ……何考えてんだか。なんで俺もこんなとこにいるの……意味わかんない……」

其から暫く歩いていると、誰かにぶつかる。

痛っ、何か言わなきゃ


「すみません、大丈夫ですか？……あの、お怪我はありませんか？」


と声がする。


「……あぁ、ごめん。俺は大丈夫だし怪我もない。」


見た感じ年下だろう。と言うか俺より年上はいるのか。


「あんたは？大丈夫？」

「あ……大丈夫です。」

「俺の不注意、ごめんね。……えっと……」


やば、結構冷たい態度で接しちゃったかも……。
こう言うとき、何言えば良い訳？
ほんと、この空気嫌なんだけど……！！

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