【男性声優】さ い だ ー が ー る ! ! ２【愛され】

▽お説教の話。 ページ45

そんなこんなで ライブも無事に終わり、アンコールも終え、お客さんもみんな帰った頃。

メンバーが集まる楽屋では、Aが正座をさせられているところであった。


仕方ないといえば仕方ない。
何も言わずに出て、みんなを困惑させながら、自分の足をも悪化させた。

怒られて当然だ。

みんなから責め立てられて、いつものふざけた雰囲気には戻せそうにない。


｢A！！ちゃんと聞いてんのか！！｣と鈴木に大声で名前を呼ばれ、俯いていた顔を震わせる。

ぷくぅっ…とフグのように頬を大きく膨らませて、目をうるうるさせるA。

もう限界。
そんなに責められては、流石のAでも泣いてしまう。



｢っそんな…そんなに、怒らなくったって…っ…。｣

鈴｢…………え。｣

江｢ちょっ…A 泣いちゃいましたよ…？！｣

｢悪かったとは思ってます…でも、そんなに言わなくても……。｣

神｢ちゃんと反省してんの？｣

小｢神谷さっ…｣

｢…勿論してます。
でも、私は声優です。声のお仕事です。声に差し支えなければ、私は出来る限り…頑張り、ます…。｣

神｢そういうとこだっつーの。
Aちゃん自身が倒れたら、声も何もどうしようもないでしょ？｣

｢…｣

鈴｢わ、悪かった。いっぺんに言い過ぎた。｣



ぐずぐずと大粒の涙を零しながら、小さく返事をするA。


あまり人前で泣くのは好きではない。

相手は悪いことをしていないのに、これじゃまるで相手が悪くなってしまうから。









｢…ぐっ……うぅっ……｣


岡｢あぁほら泣かないの…よしよーし。｣





こんなしょげたAでは、調子が狂ってしまう。


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