【男性声優】さ い だ ー が ー る ! ! ２【愛され】

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病院の待合室で少し待ち、検査室に入る。
梶には待ってもらい、CTなどを色んな検査をしてもらった。

2週間後にはライブがある。

まぁ不幸中の幸いと言うべきか、取り敢えず声に問題は無い。

検査から帰ってきたAは、｢私小さい頃怪我してもケガで済んでたから、なんかこう…ちょっとワクワクしました。｣と梶に言う。

｢馬鹿言わないの。｣と頭を叩かれて、あははと笑う。


二人とも、この時点ではそんなに大した怪我ではないと思っていた。

せいぜい打撲、捻った…そんな程度だと。


・

・


｢骨折…。｣

｢全治三週間…？｣

｢はい。骨折と言うよりは、骨にヒビが入ってます。
ヒビというのは、正直骨折よりも治りが遅いんです。ポッキリいってればまだ骨がつくのは早かったんですけど…。｣

｢…やばないですか梶さん。｣

｢いやこれ相当やばいですよ…。｣

｢あっ、あの…私その、二週間後にライブがありまして…｣

｢うーん…それは難しいですね…｣



何か嫌なものが背筋を這う。
自分がどれだけ相当なことをやらかしたのか、ようやく気づいた。

でも今更出れないなんて言いたくない。
それはAのプライドが許さない。


｢一週間後また来てください。｣と言われて、診療室から出される。

無言になる二人。


梶は、Aが負けず嫌いなことを知っている。

それ故に、無理してでもやろうとする所があるということも知っている。









｢…いや、大丈夫です。出れます。｣


｢言うと思った、ダメだってば。｣




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