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キキュッ…とシャワーの水を止める音が、風呂場から微かに聞こえる。
思わず生唾を飲んだ。
なんだか自分が乙女ゲームの世界に迷い込んだような気分である。
うっすら聞こえるタオルと体の擦れる音、
さっきまで近くにいた 男とは違う女の匂い、
地味に残っている自分以外のあったかさ。
嫌でも感触が残っている。
まるで付き合いたての初々しい女子そのもの。
別にドキドキしたくないのに、胸が高鳴ってうるさい。
「おいおい俺幾つだよ今年35だぞ。10個下に不意打ち食らうとかダサすぎるだろ。いや待て10個下…?」と、どんどん瞑想が迷走を呼ぶ。
そんな事を考えているうちに、「お風呂上がりました。」とわしゃわしゃ髪を拭きながらAが来た。
どことなく濡れている髪。
自分のTシャツ。
その上、生脚と来る。
妙に色っぽく見えてしまうのは、きっと男だから。
「っは、えっ。」
「えっ、どこかおかしいですか?」
「エッ?!いや別に…大丈夫じゃね?!」
「…?とにかくたっつん先輩も入ってきてくださいよ。私なるべく一人では居たくないんです。」
「あー…っと…そう、だよな。悪い、今入ってくるわ。うん。」
「うん、なるべく早くお願いしますね。」
「おう。」
「ホントに早くですよ!!」
「わーってるって。」
ソファのクッションを抱きしめながら、ぷんぷん言っている。
年下の彼女が出来た気分だ。
鈴木はどちらかといえば歳上好きだが、たまには振り回されるのもいい。
「(あー…可愛い。)」
やっぱりどう足掻いても好きで好きで。
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romishinlike(プロフ) - み ゅ ー ぽ む 。さん» レスありがとうございます。楽しみに待っています (2019年11月22日 16時) (レス) id: a4ecf0990e (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - romishinlikeさん» はじめまして!前野さんとドライブですね!承りました〜!!書き次第、upするので良ければ続編も読んでやってください! (2019年11月22日 16時) (レス) id: 60c355a2ab (このIDを非表示/違反報告)
romishinlike(プロフ) - 初めまして。楽しく小説を読ませて頂いてます。リクエストがあるんですが、前野さんとドライブデートっていうお題で書いて欲しいです。よろしくお願いします (2019年11月21日 14時) (レス) id: a4ecf0990e (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - 月闇甘音さん» なんとっ!直して参りますね〜!ご指摘ありがとうございます! (2019年1月17日 18時) (レス) id: 8c1d057699 (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - 空さん» ありがとうございます!私も、骨折事態経験はないものの、ヒビが入った経験がありまして…。あの時は凄く痛かったです笑 これからもご愛読よろしくお願いします。 (2019年1月17日 18時) (レス) id: 8c1d057699 (このIDを非表示/違反報告)
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