【暗殺教室】ばびっとらびっとしーくえる

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ただ暗記をするだけでは、勉強も楽しくないから。何かを学ぶなら自分が興味を持てること、自分が気になる切り口から学び始めたら、良いと思う。

どうして、と思ったことや興味を持ったことから新しい知識が身に付いて。その先ではきっと、また新しい疑問が見つかる。そうして、小さな疑問はどこまでも広がっていく。いつかはたくさんの実をつけるし…身につけた知識は当然、自分の糧になる。それだけではなくて。今日のように、誰かの助けになることだってある。


「…ここでAの、いっぱい読書してるから、論が成り立っちゃうわけだなー？」
「そんなことは言っていないはずなのだけど…」

それが日常生活の中で生まれたものでも、読んでいる本の中で生まれたものでも。疑問を解消しようとしたら勉強をしているという意識もないまま、学校のテストで問われたり、問題を解くのに役に立ったりするような知識が身に付くこともたくさん、あると思う。


確かに、私の疑問は読んだ本の中から生まれるものが多いのかもしれないけれど。疑問や興味の出発点は、どんなことでもいい。わからないことを『わからない』のまま放置せず、きちんと知ろうとすることが、何か知識を身につけようとするうえではいちばん大切、だと…私は思うよ。

「んー。なんか、A先生は達観してるっつーか…しっかりしてんなぁ」
「これだけしっかり、きっちりした感じなのに変なとこでちょっと抜けてるっていうギャップがまた、最高に可愛いわよね」
「…え、えっと…なんの話を、していたのだったかな、これ…？」

少しずつ話が逸れてきている気がする。『抜けている』のは褒め言葉なのかなんなのかもよくわからないけれど。ギャップの有無の話なんてしていなかったはず。

「Aはめちゃくちゃいい先生だなーって話だろ。なんか、Aといるといつもよりちょっと、勉強するのが楽しくなるよな」
「…そう、だっけ…？でも、ありがとう」

多分、違ったと思うのだけれど。
それは私が教師になりたいと思っていることを知っている悠馬くんの、お世辞かもしれないけれど。誰かが、新しい知識を身につけるのが楽しいと心から感じてくれたのなら、それは素直に嬉しい。

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