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「A。この後時間はあるか?」
「何か用事?」

今日の放課後の用事は図書室に、本を返しに行って次に読む本を探すことくらい。
ひとまず用件を尋ねてみたら、赤羽くんが浅野くんに、E組や、ころせんせーについて話してあげるのだそう。たった1日で全てを話して、彼の疑問を解消することができるとも思えないから、今日が第1回目、といったところかな。そういえば卒業式の時に、そんな話をしていたね。

話をする赤羽くんがいて、話を聞く浅野くんがいる。その場に、私は必要?と疑問に思ったけれど。曰く、せっかく時間を作ることができた放課後、何が悲しくて赤羽くんと2人で過ごさなければいけないのか。
赤羽くんと浅野くんは、相性が悪いわけではないと思うけれど…どうしても赤羽くんが『事実を教えてあげる』みたいな若干上の立場に立つことになるから、その立場を利用して浅野くんを煽り放題というような状況も考えられなくはない、かな。

「2人が良ければ私も一緒にお話、させてもらおうかな。図書室に行ってからでもいい?2人で先に話していてくれても大丈夫だから」
「助かる。待っているよ」

昨年は私から浅野くんには話すことができなかったこと…浅野くんが知りたいと思っても知ることができないことも、たくさんあったはずだから。自分のすぐそば、学校内で何かが起こっていることはなんとなくわかるのに、何が起こっているのかは把握することができない、というような状況は浅野くんにとってはストレスを感じることだったのではないかなと思う。
E組のみんな以外の誰かに、ころせんせーのことをきちんと話すのは、私は、はじめて。…きっと私自身が、浅野くんにきちんと知って欲しいと思ってしまう、から。こうして話をする機会があることはとっても嬉しい。


目星をつけていた本が借りられていなくて助かった。借りた本を持って図書室から教室に戻ったら、赤羽くんと浅野くんだけになっていた。お話…は、まだ始めていないみたい。

「Aちゃんも巻き込まれたんだ?お互い苦労するねー」

貴重な放課後の時間をわざわざ使ってあげるんだから、後で2人で浅野に美味いもんでも奢ってもらお、と大変…本当にとってもいい笑顔の赤羽くんに、思わず苦笑いしてしまう。

「えっと…それは、私はいいかな。赤羽くん、ほどほどにしようね?」
「ほどほど、じゃなくて止めてくれないか?」

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nano*(プロフ) - チキン神様さん» チキン神様さま、ありがとうございます。お待たせいたしました!続編も楽しんでいただけるように頑張りますね。またよろしくお願いいたします (2022年7月11日 10時) (レス) id: da0c6565c0 (このIDを非表示/違反報告)
チキン神様(プロフ) - ついに!ついにです!続編が公開されました!!nanoさんお疲れ様です〜! (2022年7月10日 21時) (レス) @page2 id: a44e6bddf2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:nano* | 作成日時:2022年7月10日 21時

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