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「…悠馬くん?」
「よっ、お疲れA」
「え、っと。悠馬くん、も…お疲れ様?…アルバイト、だった?」
「それで学校の近くに来るのはおかしいだろ」
「…そう、だよね?」
彼が学校の近くにいる理由がわからなくて尋ねてみたのだけれど、笑われた。彼のアルバイト先からおうちに帰るのなら、こちらは真逆の方向のはずだものね。
「やることなかったからさ、ちょっと来てみた。丁度いい時間でよかったよ」
「そっか…」
「よしっ!じゃあ帰ろうぜ」
「うん。えっと…ありがとう」
迎えに来て、くれたのかな…。彼の顔が見られたのは、うれしいな。
「チラシ、なんか、めっちゃ貰ってるな。何かやるのか?…男子バスケ部、の…マネージャー?」
彼と歩く学校からの帰り道で私だけが制服を着ているのってなんだか、少し変な感じがする。
手に持ったままになってしまっていたチラシの束を見つけた彼が尋ねてくる。バスケットボール部のマネージャー募集は、1番最後に貰ったから上にあるだけ。…なのだけど、なんだか微妙な顔をされた。
チラシをくれた先輩は仮入部期間に1度でいいからぜひ見学に来て欲しい、と言っていたけれど。マネージャー業も、運動も、私にできる気はしない。
「通る時に、声を掛けられたと思ったらチラシを持たされていて…」
「あー。中学でも4月の勧誘合戦はだいぶすごかったもんな〜」
俺も中2の時は勧誘する側だったな、とどこか少し懐かしむように笑った。彼は、E組に行くよりも前はテニス部に所属していたのだったっけ。
合戦、というのは言い得て妙だね。先程飛び込んで、どうにか抜け出してきたあの活気にあふれた場所を思い出して、納得してしまった。
「私は部活動をするつもりもないし今までと大きく変わることはないと思うのだけど…悠馬くんは、高校に入学したらなにかするの?」
「部活?うーん…どうだろ。テニスは、確かに好きなんだけどさ。勉強とかバイトとかで手一杯になっちゃうかもな」
「そっか」
勉強とアルバイトに加えて運動部も、となるときっとかなり忙しくなってしまうものね。ゆっくりと休むことのできる時間は、どんな人にも必要だと思う。もしも余裕があって、後から入部したくなった時にも中途入部の機会がないというわけでもないと思うし。ゆっくりと考えたらいいのかもしれないね。
「それにさ…」
あー、やっぱりなんでもない。何かを言いかけていたのに、言葉を途切れさせる。
「それに、何?」
「なんでもない。またな!」
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nano*(プロフ) - チキン神様さん» チキン神様さま、ありがとうございます。お待たせいたしました!続編も楽しんでいただけるように頑張りますね。またよろしくお願いいたします (2022年7月11日 10時) (レス) id: da0c6565c0 (このIDを非表示/違反報告)
チキン神様(プロフ) - ついに!ついにです!続編が公開されました!!nanoさんお疲れ様です〜! (2022年7月10日 21時) (レス) @page2 id: a44e6bddf2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nano* | 作成日時:2022年7月10日 21時