【名探偵コナン】元アラサー、転生して現在JKやってます。その2。

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「簡潔に言っちゃうと、私が暮らしてた施設がいっぱいいっぱいになってしまったので、高校生は一人暮らしできなくもないという話になり一人暮らしすることになったんです」

「……施設って、もしかして」

「児童養護施設です。施設からお金の補助は出ているんですけど、何かあった時のために貯めておきたくて。それにあまりカツカツの状態で生活もしたくないですから」



　長ったらしく話すことでもないから、安室さんの質問の答えだけを簡潔に伝える。梓さんも安室さんも、施設育ちということを聞いてか静かになってしまった。

　うーん、なんとなくこんな雰囲気になる気はしてたけど、やっぱりこの空気好きじゃないなぁ。いやこんな空気にしちゃったのは私だけどさ！ 本当に私達以外にお客さんがいなくてよかったよ。



「すみません、こんな空気にしちゃって！ 私は何も気にしてないですし、一人暮らしも楽しんでいるのであまり深く考えないでくださいね！」

「……ごめんなさい、そのような理由と知らずに聞いてしまって」

「どうして安室さんが謝るんですか！？ それに聞かないと理由なんて分からないじゃないですか！ 私なら大丈夫ですよ！」



　眉を八の字にして謝る安室さんに、私の方が焦ってしまう。

　ごめんね！ 安室さんただでさえ仕事が大変なのにこんなことで気に病ませちゃってごめんね……！ ああっ、梓さんもそんな悲しそうな顔をなさらないで！



「えっと、これがほぼ毎日働く理由です。マスターからは無理はしないことと、遊びに行く時とかは事前に休みを伝えることを条件に許可をもらったので、絶対に無理はしませんから！」

「A姉ちゃん、本当に無理はしたらダメだからね？」

「心配してくれてありがとう、コナン君」



　顔を覗き込んでそう言葉をかけてくれるコナン君に、なんだかすごく癒された。

　でも私はその言葉をオウム返ししたいよ。もっと自分のことを大事にしてね、コナン君。いやコナン君だけじゃないけどさ。みんなもっと自分を大切にしてほしい。

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