【名探偵コナン】元アラサー、転生して現在JKやってます。その2。

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改めて中を見渡して、私達以外にお客さんがいないことを確認する。

　明るい話じゃないし、関係ない人に聞いてもらうのは申し訳ない。こういう時はやむを得ないのと、怪しまれないためにも躊躇いなく話すけどさ。私自身は話すことに抵抗も何もないしね。


　不意に、コナン君と目が合った。心配そうに私を見上げていて、優しいなぁとつくづく思う。でも心配ないよ、という意味も込めて思い切り頭を撫でた。



「全く、コナン君は本当に優しいね」

「わっ！ A姉ちゃんやめてよー！」

「ごめんごめん。……話を戻しますね。私、今一人暮らしをしているんです」

「高校生で一人暮らし、ですか。どうして高校生なのに一人暮らしをされているのかお聞きしても？」



　ひえ、心なしか安室さんの視線が鋭くなった気がする。やっぱり私は何か疑われていたり、何か探られていたりするのだろうか。

　でも残念、私にやましいことは何もないよ！ あとコナン君達と仲良くなってるのは偶然だからね！



「もうっ、安室さんあんまり聞きすぎたらダメですよ！ 探偵としての性なのかもしれませんが、きっとAちゃんにも事情があるんですから」

「すみません、つい気になってしまって。ですが事情によっては何か力になれるのでは、と思ったんですよ」

「隠すようなことでもないですし、お話ししますよ。あまり明るい話じゃないですけど」



　安室さんの言葉は、きっと本心と疑いが半分ずつぐらいだ。

　安室さん、もとい降谷さんは正義感が強いから本当に私が困っていたら何か力になろうと考えているかもしれない。そして正義感が強いからこそ、私を危険因子なんじゃないかと疑っている。安室さんの立場を考えたら、そう思っていてもおかしくない。

　そしてコナン君は私の一人暮らしの理由を知ってるから、疑わないで、悪い人じゃないよ。って多分目で訴えてくれている。多分。安室さんはその様子に気づいていないけど。


　というかある意味これは探偵に、公安に、黒の組織に疑われているという状況なのに、不思議なぐらいに落ち着いてるな、私。まあ前は色んな修羅場を乗り越えてきたから、その賜物かな。

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